第99回 歯科医師国家試験:D問題

第99回 歯科医師国家試験:D問題

D1〜D20

99D1
悪性貧血患者でみられるのはどれか。
a 地図状舌
b 溝状舌
c 平滑舌
d 苺状舌
e 黒毛舌

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99D2
80歳の男性。歯科診療所の待合室で呼吸困難を訴え苦しんでいる。過呼吸は認められない。
まず行う処置はどれか。
a 鎮静薬の静脈内投与
b 人工呼吸
c 気道の確保
d 心マッサージ
e 除細動

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99D3
25歳の男性。抜歯後出血を主訴として来院した。血液凝固第Ⅷ因子活性の低下と右側膝関節の腫脹とを認める。
疑われるのはどれか。
a 特発性血小板減少性紫斑病
b 白血病
c 血友病A
d 悪性リンパ腫
e 壊血病

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99D4
急性智歯周囲炎の処置でまず行うのはどれか。
a 温罨法
b 開口訓練
c 副腎皮質ステロイド薬投与
d 抗菌薬投与
e 智歯抜去

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99D5
歯原性嚢胞はどれか。
a 術後性上顎嚢胞
b 鼻口蓋管嚢胞
c 鼻歯槽嚢胞
d 歯根嚢胞
e 鰓嚢胞

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99D6
口腔内からの多量出血でまず行う処置はどれか。
a トレンデレンブルグ体位にする。
b 輸血のため血管確保する。
c 口腔内にガーゼをつめる。
d 口腔内の血液を吸引する。
e 頸動脈を結紮する。

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99D7
口唇・口蓋裂の治療で正しいのはどれか。
a 生後6か月ころからHotz床を使う。
b 口唇形成術は体重10kgのころに行う。
c 口蓋形成術は3歳ころに行う。
d 顎裂部骨移植術は犬歯萌出期に行う。
e 言語治療は3歳ころに開始する。

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99D8
Peutz─Jeghers症候群でみられるのはどれか。
(1)口腔粘膜のメラニン沈着
(2)多発性顎嚢胞
(3)口蓋裂
(4)大脳鎌の石灰化
(5)消化管ポリープ
a (1)、(2)  b (1)、(5)  c (2)、(3)  d (3)、(4)  e (4)、(5)

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99D9
ドライソケットで正しいのはどれか。
a 歯槽硬線が不明瞭である。
b 肉芽組織が充満している。
c 周囲の炎症症状が強い。
d ゾンデで骨を触れる。
e 接触痛が少ない。

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99D10
三叉神経痛の特徴はどれか。
a 数時間持続する疼痛
b 疼痛と疼痛との間は無症状
c 左右同時に起こる疼痛
d 50歳以下に好発
e 疼痛範囲の皮膚に水疱形成

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99D11
口腔癌で正しいのはどれか。
a 男性よりも女性に多く発生する。
b 舌癌よりも歯肉癌が多い。
c 若年層に好発する。
d 口底が好発部位である。
e 扁平上皮癌が多い。

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99D12
顎関節脱臼の整復法はどれか。
(1)Borchers法
(2)Hippocrates法
(3)Obwegeser法
(4)Tennison法
(5)Wassmund法
a (1)、(2)  b (1)、(5)  c (2)、(3)  d (3)、(4)  e (4)、(5)

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99D13
クリニカルパスの目的はどれか。
a 疾病予防
b 院内感染対策
c 医療の質の標準化
d 医療訴訟への対応
e 地域保健体制の確立

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99D14
星状神経節ブロックの適応はどれか。
(1)帯状疱疹後神経痛
(2)三叉神経痛
(3)舌咽神経痛
(4)三叉神経麻痺
(5)顔面神経麻痺
a (1)、(2)  b (1)、(5)  c (2)、(3)  d (3)、(4)  e (4)、(5)

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99D15
組織内照射の適応はどれか。
a 舌 癌
b 上顎洞癌
c 硬口蓋癌
d 歯肉癌
e 耳下腺癌

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99D16
65歳の男性。下顎左側部の歯の動揺と歯肉の腫脹とを主訴として来院した。5年前に舌癌のため65Gyの放射線治療を受けたという。エックス線写真で┌3~7歯槽部から骨体部にかけて虫食い状の骨吸収像を認める。
まず行う処置はどれか。
a 抜歯と掻爬
b 切開と排膿
c 洗浄と消炎
d 高気圧酸素療法
e 灌流療法

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99D17
20歳の女性。パノラマエックス線写真で下顎右側大臼歯部の透過像を指摘され来院した。自覚症状はないという。生検で骨内に空洞が認められ、内部に嚢胞壁や内容物はみられない。
疑われるのはどれか。
a 残留嚢胞
b 脈瘤性骨嚢胞
c 静止性骨空洞
d 単純性骨嚢胞
e 含歯性嚢胞

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99D18
21歳の男性。下顎左側第一大臼歯部の腫脹を主訴として来院した。2か月前に気付いたという。エックス線所見で、┌6の歯根に連続した境界明瞭で類円形の不透過像とその周囲に一層の透過帯とを認める。
疑われるのはどれか。
a 硬化性骨炎
b 内骨症
c 骨 腫
d 良性セメント芽細胞腫
e 歯原性石灰化上皮腫

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99D19
白板症で正しいのはどれか。
(1)擦過によって病変の一部が除去される。
(2)紅板症よりも癌化の頻度が高い。
(3)舌縁のものは癌化の頻度が高い。
(4)上皮層の角化亢進がみられる。
(5)リンパ球の帯状浸潤がみられる。
a (1)、(2)  b (1)、(5)  c (2)、(3)  d (3)、(4)  e (4)、(5)

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99D20
頸部の悪性リンパ腫に有効なのはどれか。
(1)頸部郭清術
(2)高気圧酸素療法
(3)温熱療法
(4)化学療法
(5)放射線療法
a (1)、(2)  b (1)、(5)  c (2)、(3)  d (3)、(4)  e (4)、(5)

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D21〜D40

99D21
HIV感染症で正しいのはどれか。
(1)Bリンパ球が減少する。
(2)HIV感染後1週以内に抗体が検出される。
(3)HIVはDNAウイルスである。
(4)HIVは唾液からも検出される。
(5)日和見感染症が発症しやすい。
a (1)、(2)  b (1)、(5)  c (2)、(3)  d (3)、(4)  e (4)、(5)

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99D22
下顎が右側へ偏位するのはどれか。
a 右側下顎頭肥大
b 右側下顎頸部骨折
c 右側筋突起骨折
d 右側顎関節前方脱臼
e 右側化膿性顎関節炎

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99D23
抜歯で正しいのはどれか。
a 心筋梗塞の発作後1年間は行わない。
b 副腎皮質ステロイド薬投与患者では事前に投与を中止する。
c 拡張期血圧が120mmHgの患者では延期する。
d 空腹時血糖が100mg/dlの患者では延期する。
e 人工透析の翌日には行わない。

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99D24
ベラドンナ剤の麻酔前投薬で予防するのはどれか。
a アレルギー
b 誤嚥性肺炎
c 術中出血
d 有害な神経反射
e 悪性高熱症

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99D25
唾液腺疾患とその原因との組合せで正しいのはどれか。
a 流行性耳下腺炎─────ムンプスウイルス
b 急性化膿性耳下腺炎───EBウイルス
c 慢性硬化性顎下腺炎───タンパク質代謝異常
d Sjögren症候群──────脂質代謝異常
e 良性リンパ上皮性病変───サイトメガロウイルス

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99D26
22歳の女性。左側口底の腫脹を主訴として来院した。腫脹はクルミ大の半球状で軟らかい。同部の穿刺を行ったところ粘稠で透明な液体を吸引した。
考えられるのはどれか。
a 鰓嚢胞
b 甲状舌管嚢胞
c 類皮嚢胞
d ガマ腫
e 脂肪腫

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99D27
急性化膿性骨髄炎でみられるのはどれか。
(1)白血球数の増加
(2)核の右方移動
(3)グロブリン量の減少
(4)桿状核球数の増加
(5)CRP値の上昇
a (1)、(2)、(3)  b (1)、(2)、(5)  c (1)、(4)、(5)
d (2)、(3)、(4)  e (3)、(4)、(5)

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99D28
正しいのはどれか。
(1)複雑骨折は骨折線が数本ある。
(2)筋突起骨折は咬合異常を起こす。
(3)若木骨折は不完全骨折である。
(4)直達骨折は外力の作用部に生じたものである。
(5)Le FortⅠ型骨折は骨折線が涙骨を通る。
a (1)、(2)  b (1)、(5)  c (2)、(3)  d (3)、(4)  e (4)、(5)

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99D29
54歳の女性。両側頬粘膜の疼痛を主訴として来院した。1週前から咀嚼時に接触痛があるという。びらん性口内炎の様相を呈し、擦過によって粘膜上皮が容易に剥がれ出血する。生検時の病理組織像では上皮内水疱形成、免疫染色では棘細胞間隙に自己抗体の沈着を認める。
疑われるのはどれか。
a 扁平苔癬
b ヘルパンギーナ
c 帯状疱疹
d 類天疱瘡
e 天疱瘡

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99D30
Melkersson─Rosenthal症候群でみられるのはどれか。
(1)顔面神経麻痺
(2)地図状舌
(3)鉄欠乏性貧血
(4)ビタミンB12欠乏症
(5)肉芽腫性口唇炎
a (1)、(2)  b (1)、(5)  c (2)、(3)  d (3)、(4)  e (4)、(5)

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99D31
三叉神経痛の誘発帯とブロック部位との組合せで正しいのはどれか。
a 鼻 翼────眼窩下孔
b 舌 縁────下顎孔
c 上 唇────大口蓋孔
d 頬粘膜────オトガイ孔
e 頬部皮膚───切歯孔

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99D32
7歳の女児。発音がはっきりしないことを主訴として来院した。出生直後からミルクの鼻漏れがあったという。初診時の安静時口腔内写真(別冊No.1A)とア音発声時の口腔内写真(別冊No.1B)とを別に示す。

適切な処置はどれか。
a 瘻孔閉鎖術
b 口蓋形成術
c 咽頭弁形成術
d 顎裂部骨移植術
e 扁桃切除術

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99D33
18歳の男子。咬合異常を主訴として来院した。10歳ころに気付いたという。術前矯正治療が終了した手術直前の口腔内写真(別冊No.2A)とエックス線写真(別冊No.2B)とを別に示す。セファロ分析の結果の一部を表に示す。


適切な処置はどれか。2つ選べ。
a 上顎前歯歯槽骨切り術
b 上顎Le FortⅠ型骨切り術
c 上顎Le FortⅡ型骨切り術
d 下顎枝矢状分割術
e 下顎前歯歯槽骨切り術

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99D34
15歳の女子。上顎前歯部の腫脹を主訴として来院した。2か月前から徐々に増大してきたという。初診時のエックス線写真(別冊No.3A、B)と生検時の病理組織像(別冊No.3C)とを別に示す。

診断名はどれか。
a 石灰化歯原性嚢胞
b 腺様歯原性腫瘍
c 歯原性石灰化上皮腫
d 歯原性粘液腫
e エナメル上皮線維腫

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99D35
8歳の男児。咬合異常を主訴として来院した。初診時の顔貌写真(別冊No.4A)とエックス線写真(別冊No.4B、C)とを別に示す。

考えられるのはどれか。
a 大理石骨病
b 鰓弓症候群
c 口腔・顔面・指趾症候群
d 鎖骨頭蓋異骨症
e 頭蓋顔面異骨症

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99D36
27歳の女性。下顎右側臼歯部の歯肉腫脹を主訴として来院した。1か月前に気付いたという。波動を触知するが、圧痛はない。初診時のエックス線写真(別冊No.5A)と生検時の病理組織像(別冊No.5B)とを別に示す。

診断名はどれか。
a エナメル上皮腫
b 単純性骨嚢胞
c 歯根嚢胞
d 原始性嚢胞
e 歯原性粘液腫

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99D37
72歳の女性。右側頬部からの滲出液の排出を主訴として来院した。2年前に下顎右側歯肉が腫脹したという。初診時の顔貌写真(別冊No.6A)とエックス線写真(別冊No.6B)とを別に示す。

適切な処置はどれか。
a 穿刺法
b 切開・排膿
c 腐骨除去術
d 下顎骨辺縁切除術
e 下顎骨半側切除術

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99D38
2歳の女児。口腔内の疼痛を主訴として来院した。37.8℃の発熱と摂食障害とがあるという。口腔内写真(別冊No.7A)と手足の写真(別冊No.7B、C)とを別に示す。

考えられる原因はどれか。
a ヘルペスウイルス
b コクサッキーウイルス
c 麻疹ウイルス
d パピローマウイルス
e EBウイルス

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99D39
36歳の男性。下顎右側臼歯部歯肉の腫脹を主訴として来院した。3か月前に気付いたが、痛みがないので放置していたという。腫脹部歯肉は軽度の圧痛があり、波動を触れる。初診時のエックス線写真(別冊No.8A)と摘出物の病理組織像(別冊No.8B)とを別に示す。

診断名はどれか。
a 歯根嚢胞
b 含歯性嚢胞
c 単純性骨嚢胞
d 石灰化歯原性嚢胞
e エナメル上皮腫

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99D40
62歳の女性。舌の疼痛を主訴として来院した。SLEにて3か月前から副腎皮質ステロイド薬を内服中であるという。擦過すると病変の一部を除去できる。初診時の口腔内写真(別冊No.9A)と生検時の病理組織像(別冊No.9B)とを別に示す。

治療に有効なのはどれか。
a ミコナゾール
b アモキシシリン
c クリンダマイシン
d 塩酸バンコマイシン
e グルタラール

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D41〜D60

99D41
56歳の男性。上顎前歯部の腫脹を主訴として来院した。1年前に気付いたという。初診時の口腔内写真(別冊No.10A)、エックス線写真(別冊No.10B)および摘出物の病理組織像(別冊No.10C)を別に示す。

診断名はどれか。
a 原始性嚢胞
b 歯根嚢胞
c 鼻歯槽嚢胞
d 鼻口蓋管嚢胞
e 術後性上顎嚢胞

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99D42
60歳の男性。左側顎関節部の自発痛を主訴として来院した。3日前から開口障害を自覚し、昨夜から軽度の発熱、顎関節部の腫脹、自発痛および咀嚼障害があるという。初診時の顔貌写真(別冊No.11A)と咬合時の口腔内写真(別冊No.11B)とを別に示す。初診時の検査結果の一部を表に示す。



投与するのはどれか。2つ選べ。
a 精神安定薬
b 筋弛緩薬
c 消炎鎮痛薬
d 抗腫瘍薬
e 抗菌薬

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99D43
58歳の男性。顎骨のエックス線透過性病変を指摘されて来院した。自覚症状はないという。腫脹は認められない。初診時のエックス線写真(別冊No.12A)とCT写真(別冊No.12B)とを別に示す。

考えられるのはどれか。
a 単純性骨嚢胞
b 脈瘤性骨嚢胞
c 原始性嚢胞
d 歯根嚢胞
e 静止性骨空洞

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99D44
37歳の男性。下顎右側の歯肉腫瘤を主訴として来院した。半年前に気付いたが、痛みがないので放置していたという。初診時の口腔内写真(別冊No.13A)とエックス線写真(別冊No.13B)とを別に示す。

疑われるのはどれか。
a 紅板症
b エプーリス
c 外骨症
d 歯肉膿瘍
e 歯肉癌

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99D45
64歳の女性。左側舌縁部の異常を主訴として来院した。3週前に気付いたが、痛みがないので放置していたという。病変部は弾性軟である。初診時の舌縁部の写真(別冊No.14A)と生検時の病理組織像(別冊No.14B)とを別に示す。

診断名はどれか。
a 白板症
b 乳頭腫
c 扁平苔癬
d 口腔カンジダ症
e 扁平上皮癌

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99D46
63歳の男性。口底部の腫脹を主訴として来院した。1週前から増大してきたという。初診時の頸部の写真(別冊No.15A)、口腔内写真(別冊No.15B)および摘出物の病理組織像(別冊No.15C)を別に示す。

診断名はどれか。
a 甲状舌管嚢胞
b リンパ上皮性嚢胞
c 類皮嚢胞
d 類表皮嚢胞
e ガマ腫

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99D47
52歳の男性。顔面の違和感を主訴として来院した。昨日から涙の分泌障害と味覚障害とがあるという。初診時の顔面写真(別冊No.16)を別に示す。

治療に有効なのはどれか。2つ選べ。
a カルバマゼピン
b 副腎皮質ステロイド薬
c ビタミンB12
d 抗菌薬
e 消炎鎮痛薬

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99D48
40歳の女性。右側頬部の腫脹を主訴として来院した。腫脹部の口腔粘膜は赤紫色を帯び、内部に硬固物を触れる。初診時のエックス線写真(別冊No.17A、B)を別に示す。

疑われるのはどれか。
a 骨 腫
b 唾石症
c 血管腫
d 結核性リンパ節炎
e 石灰化歯原性嚢胞

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99D49
65歳の男性。口底部の腫脹を主訴として来院した。10年前に気付いたが最近増大してきたという。初診時の口腔内写真(別冊No.18A)、背部写真(別冊No.18B)および生検時の病理組織像(別冊No.18C)を別に示す。

診断名はどれか。
a 全身性エリテマトーデス
b McCune─Albright症候群
c 基底細胞母斑症候群
d von Recklinghausen病
e Gardner症候群

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99D50
16歳の男子。右側頬部の腫脹を主訴として来院した。2年前に気付いたが放置していたという。初診時のエックス線写真(別冊No.19A)と生検時の病理組織像(別冊No.19B)とを別に示す。

診断名はどれか。
a 含歯性嚢胞
b 歯原性角化嚢胞
c 石灰化歯原性嚢胞
d 歯原性線維腫
e エナメル上皮腫

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99D51
12歳の男児。上顎左側小臼歯部の歯肉腫脹を主訴として来院した。2年前に気付いたが痛みがないので放置していたという。腫瘤は骨様硬で、正常粘膜で覆われ、圧痛はない。初診時のエックス線写真(別冊No.20A)と摘出物の病理組織像(別冊No.20B)とを別に示す。

診断名はどれか。
a 骨 腫
b 根尖性セメント質異形成症
c 良性セメント芽細胞腫
d 開花性セメント質骨異形成症
e 線維性骨異形成症

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99D52
56歳の女性。舌のヒリヒリ感を主訴として来院した。5年前から嚥下障害を自覚しているという。初診時の舌の写真(別冊No.21A)と手指の写真(別冊No.21B)とを別に示す。初診時の検査結果の一部を表に示す。

疑われるのはどれか。
a Papillon─Lefèvre症候群
b McCune─Albright症候群
c Plummer─Vinson症候群
d Stevens─Johnson症候群
e Sturge─Weber症候群

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99D53
59歳の男性。下顎右側臼歯部の歯肉腫脹を主訴として来院した。2か月前に気付いたという。潰瘍を認め、易出血性である。初診時のエックス線写真(別冊No.22A、B)と生検時の病理組織像(別冊No.22C)とを別に示す。

診断名はどれか。
a 歯原性粘液腫
b エナメル上皮腫
c 粘表皮癌
d 扁平上皮癌
e 骨肉腫

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99D54
58歳の女性。右側顎下部の腫脹を主訴として来院した。2か月前から同部に時々痛みとしびれとを感じているという。腫脹は弾性硬で圧痛はなく、顎下リンパ節は触知しない。顎下部の写真(別冊No.23A)、CT写真(別冊No.23B)および生検時の病理組織像(別冊No.23C)を別に示す。

診断名はどれか。
a 多形性腺腫
b Warthin腫瘍
c 粘表皮癌
d 腺様嚢胞癌
e 腺房細胞癌

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99D55
5か月の乳児。保護者が舌下部の異常を心配して来院した。初診時の口腔内写真(別冊No.24)を別に示す。

疑われるのはどれか。
a 舌小帯強直症
b Blandin─Nuhn腺嚢胞
c ヘルパンギーナ
d 正中菱形舌炎
e Riga─Fede病

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99D56
29歳の女性。上顎右側頬部の腫脹を主訴として来院した。10年前に気付いたが、痛みがないので放置していたという。腫脹は骨様硬で圧痛はない。初診時のエックス線写真(別冊No.25A、B、C)と生検時の病理組織像(別冊No.25D)とを別に示す。

診断名はどれか。
a 上顎洞炎
b 線維性骨異形成症
c エナメル上皮腫
d 腺様嚢胞癌
e 骨肉腫

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99D57
10歳の女児。口腔内の疼痛を主訴として来院した。3か月前に骨髄性白血病の治療のため、放射線全身照射と化学療法の後、幹細胞移植を受けたという。初診時の口腔内写真(別冊No.26A、B)と歯肉病変の生検時の病理組織像(別冊No.26C)とを別に示す。

診断名はどれか。
a Behçet病
b AIDS
c GVHD
d Stevens─Johnson症候群
e ヘルパンギーナ

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99D58
13歳の女子。上顎左側小臼歯部の歯肉腫脹を主訴として来院した。2か月前に気付いたが、痛みがないので放置していたという。腫脹部は骨様硬で、圧痛はない。初診時のエックス線写真(別冊No.27A、B)を別に示す。

疑われるのはどれか。
a 腺様歯原性腫瘍
b セメント質骨形成線維腫
c 歯牙腫
d 線維性骨異形成症
e 骨肉腫

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99D59
34歳の女性。下顎右側第一大臼歯の自発痛を主訴として来院した。抜髄を行うためにエピネフリン含有2%塩酸リドカインで浸潤麻酔を始めたところ、呼吸困難を訴え、意識レベルが低下した。処置10分後に回復した。処置時の写真(別冊No.28)を別に示す。

処置の根拠となったのはどれか。2つ選べ。
a 徐 脈
b 過呼吸
c 舌根沈下
d 血圧低下
e テタニー様けいれん

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99D60
54歳の男性。上顎左側第二小臼歯の自発痛を主訴として来院した。抜髄を行うためにエピネフリン含有2%塩酸リドカインで浸潤麻酔を行った。その3分後に応答がなくなったため、バイタルサインを確認して処置したところ、意識が回復した。処置に用いた装置の写真(別冊No.29)を別に示す。

処置の根拠となったのはどれか。2つ選べ。
a 気道の閉塞
b 血圧の上昇
c 呼吸の停止
d 換気量の増大
e 脈の触知不能

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D61〜D80

99D61
65歳の男性。上顎右側第一小臼歯の疼痛を主訴として来院した。エピネフリン含有2%塩酸リドカインによる浸潤麻酔下に抜歯を始めたところ、不快感を訴えた。モニタリングの経過を図に示す。

図のウで行った処置はどれか。
a ハイムリック法の施行
b 下肢挙上
c 呼気再呼吸
d ノルエピネフリン投与
e カルシウム拮抗薬投与

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99D62
歯科衛生士の業務はどれか。
a 局所麻酔
b 齲蝕診断
c 窩洞形成
d エックス線撮影
e フッ化物歯面塗布

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99D63
プライマリーヘルスケアを謳っているのはどれか。
a ヘルシンキ宣言
b ニュールンベルグ綱領
c ジュネーブ宣言
d オタワ憲章
e アルマアタ宣言

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99D64
糖を摂取したときの歯垢pHの経時変化を図に示す。

図のアはどれか。
a ショ糖
b 乳 糖
c マンノース
d ソルビトール
e 調理デンプン

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99D65
歯磨剤で正しい組合せはどれか。
a 発泡剤────プロピレングリコール
b 研磨剤────リン酸カルシウム
c 保湿剤────ラウリル硫酸ナトリウム
d 薬効成分───グリセリン
e 香 料────クロルヘキシジン

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99D66
歯周疾患予防のために歯磨剤に配合されるのはどれか。
a フッ化ナトリウム
b アルギン酸ナトリウム
c 塩化ナトリウム
d 硝酸カリウム
e ハイドロキシアパタイト

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99D67
体重13kgの3歳児が2%フッ化ナトリウム溶液を誤飲したとき、急性中毒を起こす最小量はどれか。
a 2.6ml
b 3.9ml
c 5.2ml
d 6.5ml
e 8.0ml

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99D68
歯科医師による歯および口腔の疾病の診査が法律で義務付けられているのはどれか。
a 2歳児の健康診査
b 就学時の健康診断
c 海外派遣労働者の健康診断
d 妊婦の健康診査
e 障害者施設入所者の健康診断

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99D69
老人保健法の保健事業で実施される検診項目はどれか。
a 齲 蝕
b 歯周疾患
c 不正咬合
d 顎関節症
e 口腔粘膜疾患

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99D70
ある成人の歯周組織の検査結果を表に示す。

検査結果をCPI(部分診査法)のコードに変換したのはどれか。

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99D71
健康日本21の「歯の健康」に関する目標で正しいのはどれか。
a 西暦2025年までの達成目標である。
b う歯のない3歳児の割合を90%以上にする。
c 12歳児の一人平均う歯数(DMF歯数)を1歯以下にする。
d 成人期に歯間清掃用具を使用する人の割合を60%以上にする。
e 80歳で20歯以上自分の歯を有する人の割合を50%以上にする。

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99D72
9歳の男児。学校歯科健康診断で下顎右側第一大臼歯の咬合面にインレー修復、近心面に齲窩が認められる。
健康診断票(歯・口腔)に記載する記号はどれか。
a C
b CO
c ○
d ×
e △

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99D73
トータル・ヘルスプロモーション・プランで、すべての労働者に対して行われるのはどれか。
a 運動指導
b 心理相談
c 予防接種
d 機能訓練
e 栄養指導

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99D74
1歳10か月の女児。市の保健センターで実施している歯科相談に保護者とともに訪れた。歯科の受診経験はないという。来所時の口腔内写真(別冊No.30)を別に示す。当日の質問票と歯科健康診査結果の一部を表に示す。

保護者に勧めるのはどれか。2つ選べ。
a 矯正治療
b フッ化物の歯面塗布
c 上唇小帯の切除
d 現在の間食習慣の維持
e 齲蝕の治療

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99D75
3歳の女児。食べ物が噛めないことを主訴として、母親に付き添われて来院した。初診時の口腔内写真(別冊No.31)を別に示す。

この状態に至った最も大きな要因として考えられるのはどれか。
a 卒乳の遅れ
b 不十分な仕上げ磨き
c 不規則な食事摂取
d フッ化物の不使用
e 哺乳ビンによる含糖飲料の摂取

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99D76
13歳の女子。学校歯科健康診断時の口腔内写真(別冊No.32)を別に示す。

歯肉に認められるのはどれか。
a 肥 大
b 退 縮
c クレフト
d メラニン色素沈着
e スティップリング

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99D77
40歳の女性。下顎右側前歯部の歯肉腫脹を主訴として来院した。初診時の口腔内写真(別冊No.33A、B)を別に示す。医療面接結果の一部を表に示す。


まず行う指導はどれか。2つ選べ。
a 禁 煙
b 歯磨剤の変更
c 歯間ブラシの使用
d ブラッシング回数の増加
e 抗炎症薬の服用

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99D78
50歳の男性。職場の歯科健康診断で歯の着色を指摘されて来院した。初診時の口腔内写真(別冊No.34)を別に示す。

考えられる原因はどれか。
a 色素産生菌
b 硫酸ミスト
c 飲食物
d フッ化物配合歯磨剤
e 金属への長期曝露

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99D79
歯科材料の生物学的性質を評価するin vitro試験はどれか。
a 埋植試験
b 歯髄・象牙質試験
c 断髄・覆髄試験
d 感作性試験
e 細胞毒性試験

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99D80
酸─塩基反応で硬化するのはどれか。
a 石 膏
b 歯科用アマルガム
c グラスアイオノマーセメント
d 付加型シリコーンゴム印象材
e ポリメチルメタクリレートレジン

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D81〜D95

99D81
細胞毒性が最も強いのはどれか。
a チタン
b ニッケル
c  銀
d アルミナ
e ハイドロキシアパタイト

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99D82
アルジネート印象材で正しいのはどれか。
a 寒天印象材と比較して流動性に優れる。
b ゲル化時間は化学物質で調整される。
c ケイソウ土は硬化促進の主体である。
d 硬化はアルギン酸ナトリウムの生成による。
e 反応遅延剤としてホウ砂が含まれる。

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99D83
寒天印象材用3槽型コンディショナーの設定温度(℃)で正しいのはどれか。
沸騰槽  貯蔵槽  調節槽
a  100    90    70
b  100    60    45
c  100    45    60
d  100    45    45
e  100    45    37

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99D84
溶融温度が最も高いのはどれか。
a タイプ1金合金
b タイプ4金合金
c 金銀パラジウム合金
d 純 銀
e 純 金

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99D85
歯科用陶材の一般的性質で正しいのはどれか。
a 熱伝導性が高い。
b 靭性が大きい。
c 衝撃に弱い。
d 塑性変形が起こりやすい。
e 電気の良導体である。

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99D86
陶材の焼成温度を下げるための成分はどれか。
a ホウ砂
b シリカ
c アルミナ
d マグネシア
e リューサイト

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99D87
コンポジットレジンで正しいのはどれか。
a ベースレジンモノマーはメチルメタクリレートである。
b 光重合型は過酸化ベンゾイルによって重合が開始する。
c 化学重合型は光重合型に比べ内部気泡が少ない。
d 微粒子フィラー配合型では重合収縮が小さくなる。
e ハイブリッド型には種々の粒径のフィラーが配合される。

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99D88
義歯床の所要性質はどれか。
a フローが大きい。
b クリープを示す。
c レジリエンスが高い。
d チクソトロピーを示す。
e 吸水性が大きい。

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99D89
裏層用セメントの所要性質はどれか。
a 大きな硬化収縮量
b 大きなクリープ量
c 大きな電気伝導率
d 高いエックス線透過度
e 小さな熱伝導率

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99D90
フッ素徐放性レジン系シーラントで正しいのはどれか。
a エナメル質とキレート結合する。
b 酸─塩基反応で硬化する。
c グラスアイオノマー系より歯面残存期間が長い。
d フッ素放出量が一定である。
e 防湿が困難な歯に適用される。

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99D91
同一形状の5種類の矯正用線材の引張り試験を行った。測定された応力─ひずみ曲線を図に示す。

図のオはどれか。
a コバルトクロム合金線
b ステンレス鋼線
c 加工硬化型ニッケルチタン合金線
d 超弾性型ニッケルチタン合金線
e β─チタン合金線

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99D92
高負荷の加わる部位に使用するセラミック材料はどれか。
(1)アルミナ
(2)ジルコニア
(3)リン酸三カルシウム
(4)ハイドロキシアパタイト
(5)マグネシア
a (1)、(2)  b (1)、(5)  c (2)、(3)  d (3)、(4)  e (4)、(5)

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99D93
溶融時に酸素との反応性が最も高いのはどれか。
a 金合金
b チタン合金
c コバルトクロム合金
d ニッケルクロム合金
e 金銀パラジウム合金

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99D94
ろう付け時に使用するアンチフラックスはどれか。
a 黒 鉛
b ホウ酸
c 塩化カリウム
d フッ化カリウム
e ホウフッ化ナトリウム

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99D95
周速の最も大きい組合せはどれか。
ポイントの直径 回転数
(mm)  (rpm)
a 6────4,000
b 5────6,000
c 4────8,000
d 4────10,000
e 2────15,000

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