過去問をみてみると主に下顎の大連結子が多いですが、どういったものかを知っておくことは×選択肢を選ぶ上でも大事かと思います。
捕捉の説明でのビーディングの考えは結構大事かもしれません。
上顎大連結子
上顎の大連結子は、欠損部位の分布や支台装置の数と位置により、多くの形態があります。基本的には幅が約8mm以下をバー、それ以上をストラップ、さらに口蓋を広く覆うものをプレートと呼びます。
パラタルバー
設置する部位によって、前・中・後パラタルバーなどに分類されます。適応症は、欠損歯数が比較的少ない症例や両側中間欠損などに用いられます。
前パラタルバー
口蓋前方部を弓状に走るバー状の形態。発音傷害や異物の原因となりやすいので、できるだけ薄くする必要があります。
強度を得るため、幅を広くとる設計が必要。
中パラタルバー
両側第二小臼歯付近の口蓋中央部を横切るバー。発音や異物感に対する影響は、前・後パラタルバーに比べて少ない。
後パラタルバー
口蓋後方で、両側第二大臼歯付近を横切るバー。中央部の幅は4〜5mm、厚さ1〜1.5mmぐらいで、カマボコ型の形態です。嘔吐反射を招く場合も。
側方パラタルバー
口蓋の側方を前後的に走行するバー。後パラタルバーを併用して、複合パラタルバーとして用いる場合があります。
正中パラタルバー
前方の構成要素と後パラタルバーを結ぶように、口蓋の正中を前後に走行するバー。
馬蹄形パラタルバー
口蓋の前方から後方に向かって馬蹄形に走行するバー。口蓋隆起をさける場合や前歯部欠損で臼歯部の間接維持を求める症例などに用いられます。
ホースシューバーとも呼ばれています。
パラタルストラップ
パラタルバーを薄く、やや幅広くした大連結子。広くすることで、0.7mm以下と薄くできるので、パラタルバーと比べて異物感が少ない。
口蓋を覆うことで、パラタルバーより義歯の支持、安定が向上。
パラタルプレート
パラタルストラップの幅をさらに広げ、口蓋を広範囲に覆う形態。