
D1〜D20
110D1
47歳の女性。下顎右側第一大臼歯のクラウン辺縁の変色を主訴として来院した。検査の結果、6┐の再支台築造とクラウンの再製作、および7┐近心隣接面の齲蝕に対するコンポジットレジン修復を行うこととした。初診時のエックス線写真(別冊No.1A)と築造体除去時の口腔内写真(別冊No.1B)を別に示す。6┐の補綴治療過程を図に示す。

コンポジットレジン修復を行う時期はどれか。1つ選べ。
a ア
b イ
c ウ
d エ
e オ
110D2
57歳の男性。左側の鼻漏と上顎左側第一大臼歯の咬合時の違和感を主訴として来院した。1か月前に気付いたが、変化はないという。└6は周囲歯肉に発赤と腫脹はみられないが、軽度の打診痛があり、歯髄電気診で生活反応はなかった。初診時のエックス線写真(別冊No.2A、B、C)及びCT(別冊No.2D)を別に示す。


抗菌薬の投与とともにまず行うべき処置はどれか。1つ選べ。
a 切開・排膿
b 根尖部掻爬
c 感染根管治療
d 歯根尖切除術
e 上顎洞根治術
110D3
15歳の女子。上下顎前歯部の審美性の改善を希望して来院した。Arch length discrepancyは-3mmで、anterior ratioは82%(標準値78%)である。上下顎にマルチブラケット装置を用いて矯正治療を行うこととした。初診時の顔面写真(別冊No.3A)、口腔内写真(別冊No.3B)及びエックス線写真(別冊No.3C)を別に示す。セファロ分析の結果を図に示す。



適切な治療方針はどれか。2つ選べ。
a 2┴2の抜歯
b 4┬4の抜歯
c └2の歯冠修復
d └2の抜歯と欠損補綴
e 下顎前歯のストリッピング
110D4
5歳の女児。下顎左側臼歯部の疼痛を主訴として来院した。下顎左側第一乳臼歯以外のすべての乳歯に重度の齲蝕は認められない。診断の結果、┌Dを抜歯することとした。初診時の口腔内写真(別冊No.4A)とエックス線写真(別冊No.4B)を別に示す。

抜歯後に用いる装置として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
a 可撤保隙装置
b バンドループ
c リンガルアーチ
d ディスタルシュー
e Nanceのホールディングアーチ
110D5
67歳の男性。下顎右側第一大臼歯の激痛を主訴として来院した。疼痛は1週前から続いているという。抜髄を行うこととした。術中の口腔内写真(別冊No.5)を別に示す。

次に行う処置はどれか。1つ選べ。
a 止 血
b 天蓋の除去
c 根管長の測定
d 根管の拡大・形成
e 髄床底穿孔部の閉鎖
110D6
10歳の男児。下顎左側第二小臼歯の咬合痛を主訴として来院した。1か月前から同部に違和感を自覚していたが1週前から食事の際に咬合痛があるという。┌5の動揺度は1度、自発痛はないが打診痛がある。初診時の口腔内写真(別冊No.6A)とエックス線写真(別冊No.6B)を別に示す。

適切な対応はどれか。1つ選べ。
a 経過観察
b 咬合調整
c 直接覆髄
d 抜 髄
e アペキシフィケーション
110D7
75歳の男性。下顎左側歯肉の異常を主訴として来院した。1か月前から左側下唇に軽度の知覚鈍麻を自覚するようになったという。既往歴として骨粗鬆症、糖尿病および高血圧症がある。初診時の口腔内写真(別冊No.7A)、エックス線写真(別冊No.7B)、CT(別冊No.7C)及び生検時のH-E染色病理組織像(別冊No.7D)を別に示す。


診断はどれか。1つ選べ。
a 扁平上皮癌
b エナメル上皮腫
c 薬剤関連顎骨壊死
d 慢性化膿性顎骨骨髄炎
e びまん性硬化性顎骨骨髄炎
110D8
54歳の男性。上顎右側中切歯の審美不良を主訴として来院した。1┘は約30年前に修復処置を受けたが、最近になって色調が気になってきたという。自発痛と誘発痛はない。初診時の口腔内写真(別冊No.8A)とエックス線写真(別冊No.8B)を別に示す。

1┘に対する適切な処置はどれか。1つ選べ。
a 研 磨
b 補修修復
c クラウン修復
d ウォーキングブリーチ
e ラミネートベニア修復
110D9
8歳の男児。咬み合わせの違和感を主訴として来院した。初診時の切端咬合位と咬頭嵌合位の口腔内写真(別冊No.9)を別に示す。

下顎中切歯に生じやすいのはどれか。2つ選べ。
a 陥 入
b 動 揺
c 捻 転
d 変 色
e 唇側傾斜
110D10
35歳の男性。口腔内の疼痛のため摂食困難を訴えて来院した。白血病のため造血幹細胞移植を受けたが、術後半年ころから同様の症状が繰り返されるようになったという。初診時の口腔内写真(別冊No.10)を別に示す。

症状の主な原因となるのはどれか。1つ選べ。
a レシピエントの抗体
b レシピエントの血小板
c ドナー由来のBリンパ球
d ドナー由来のTリンパ球
e レシピエントの末梢血幹細胞
110D11
5歳の女児。上顎右側乳中切歯の外傷を主訴として来院した。昨日、転倒し、A┘を打撲したが、自発痛が軽度であったため、そのままにしていたという。A┘の動揺度は2度で打診痛を認める。初診時の口腔内写真(別冊No.11A)とエックス線写真(別冊No.11B)を別に示す。

適切な対応はどれか。1つ選べ。
a 経過観察
b 固 定
c 感染根管治療
d 歯根尖切除
e 抜 歯
110D12
22歳の女性。口唇の突出感を主訴として来院した。Arch length discrepancyは-1mmである。初診時の顔面写真(別冊No.00A)と口腔内写真(別冊No.00B)を別に示す。セファロ分析の結果とTweedの三角を図に示す。ただし、FMIAの基準値は57度とする。



エッジワイズ装置と併用するのはどれか。2つ選べ。
a ヘッドギア
b パラタルアーチ
c クワドヘリックス
d ハイプルチンキャップ
e スライディングプレート
110D13
9歳の女児。咬み合わせが悪いことを主訴として来院した。大動脈二尖弁があるという。性腺の未発達と翼状頸を示し、精神発達遅滞は認められない。身長は同年齢の女児の標準値より13cm低かった。初診時の口腔内写真(別冊No.13)を別に示す。

疑われる疾患はどれか。1つ選べ。
a Down症候群
b Turner症候群
c Crouzon症候群
d Robinシークエンス
e Beckwith-Wiedemann症候群
110D14
28歳の女性。上顎左側第二小臼歯の歯肉腫脹を主訴として来院した。5年前に治療を受けたが、3か月前から歯肉が腫れてきたという。垂直打診で鈍痛がみられる。慢性化膿性根尖性歯周炎と診断した。瘻孔からガッタパーチャポイントを挿入した口腔内写真(別冊No.14A)とエックス線写真(別冊No.14B)を別に示す。

原因として考えられるのはどれか。1つ選べ。
a 器具破折
b 歯根破折
c 根尖部穿孔
d レッジ形成
e 根管充塡材溢出
110D15
74歳の男性。摂食・嚥下リハビリテーションを目的に紹介受診した。舌癌の診断で舌半側切除術、左下顎区域切除術、頸部郭清術および皮弁と再建プレートによる再建術を受けたという。嚥下造影検査で検査食の梨状窩への残留を認めた。実施した摂食・嚥下機能訓練時の写真(別冊No.15)を別に示す。

この訓練の目的はどれか。1つ選べ。
a 喉頭挙上の強化
b 声門閉鎖の強化
c 頸部可動域の拡大
d 呼吸筋の筋力増強
e 鼻咽腔閉鎖の改善
110D16
52歳の女性。下顎左側臼歯部の違和感を主訴として来院した。慢性歯周炎の診断のもと歯周基本治療を行った。初診時の口腔内写真(別冊No.16A)とエックス線写真(別冊No.16B)を別に示す。再評価時の歯周組織検査結果の一部を表に示す。


次に下顎左側第一大臼歯に行う処置として適切なのはどれか。1つ選べ。
a トンネリング
b ヘミセクション
c 歯肉弁側方移動術
d 歯周ポケット掻爬術
e エナメルマトリックスタンパク質の応用
110D17
72歳の男性。上下顎全部床義歯の製作を希望して来院した。全部床義歯製作中の検査結果の写真(別冊No.17A)を別に示す。検査後、矢印で示す位置における顎間関係記録を採得した。顎間関係記録採得時の写真(別冊No.17B)を別に示す。

この記録を用いて咬合器上で調節するのはどれか。1つ選べ。
a 矢状切歯路角
b 右側平衡側顆路
c 左側作業側顆路
d 左側平衡側顆路
e 右側側方切歯路角
110D18
4歳の男児。臼歯部交叉咬合を認めたため治療を行うこととした。矯正装置装着時の口腔内写真(別冊No.18)を別に示す。

保護者に説明しておくべきなのはどれか。すべて選べ。
a 構音への影響
b 矯正力付与の方法
c 口蓋正中部の疼痛
d 乳中切歯の正中離開
e 第一乳臼歯の口蓋側移動
110D19
6歳の女児。下顎右側第一大臼歯が萌出してきたため来院した。検査の結果、下顎に装着した装置を変更することとした。来院時の口腔内写真(別冊No.19A)とエックス線写真(別冊No.19B)を別に示す。

使用するのはどれか。1つ選べ。
a タングクリブ
b アクチバトール
c クラウンループ
d リップバンパー
e リンガルアーチ
110D20
4歳の女児。下顎右側第一乳臼歯の咬合時の違和感を主訴として来院した。冷刺激に一過性に反応するが、自発痛は認められない。歯髄電気診で生活反応を示した。初診時の口腔内写真(別冊No.20A)とエックス線写真(別冊No.20B)を別に示す。

適切な対応はどれか。1つ選べ。
a 経過観察
b コンポジットレジン修復
c 生活断髄
d 抜 髄
e 抜 歯
D21〜D40
110D21
65歳の男性。上顎左側の前装冠破折による審美不良を主訴として来院した。上顎左側犬歯と第一小臼歯の前装冠を再製作することとした。製作中の補綴装置の写真(別冊No.21A)と試適時の口腔内写真(別冊No.21B)を別に示す。写真で示す治療過程まで問題なく経過した。

歯科技工士に伝達する内容として適切なのはどれか。2つ選べ。
a 「シェードはA3でお願いします」
b 「リムーバルノブを切断してください」
c 「メタルコーピングを製作してください」
d 「グレージングの前まで仕上げてください」
e 「リテンションビーズを付与してください」
110D22
78歳の男性。咀嚼困難と上下顎前歯部の顎堤粘膜の疼痛を主訴として来院した。義歯は約15年前に製作し、半月前から咀嚼時の下顎前歯部の疼痛を認め、食事がしづらくなったという。装着中の義歯の写真(別冊No.22A)と口腔内写真(別冊No.22B)を別に示す。

行うべきなのはどれか。2つ選べ。
a 舌圧検査
b 適合検査
c 咬合接触検査
d チェックバイト法
e ゴシックアーチ描記法
110D23
85歳の女性。舌癌に対して頸部郭清術が予定された。プロポフォールで入眠させ、セボフルラン、フェンタニルクエン酸塩およびロクロニウム臭化物を用いて気管挿管を行った。挿管終了時の血圧は145/89mmHg、心拍数は88/分であったが、皮膚切開時に血圧が189/105mmHg、心拍数が100/分に上昇した。
投与すべき薬剤で適切なのはどれか。1つ選べ。
a アドレナリン
b ニトログリセリン
c ロクロニウム臭化物
d フェンタニルクエン酸塩
e プロプラノロール塩酸塩
110D24
56歳の女性。上顎前歯部の補綴装置を製作した。補綴装置仮着時と1週後の撤去時の口腔内写真(別冊No.23)を別に示す。

撤去後に確認できるのはどれか。2つ選べ。
a 審美性
b 咬合接触
c 歯肉の状態
d 補綴装置の清掃性
e 隣接歯との接触強さ
110D25
23歳の男性。開口障害を主訴として来院した。1年前から開閉口時に左側顎関節に雑音があり、2日前から急に口が開かなくなったという。右側顎関節に異常は認められない。初診時のエックス線写真(別冊No.24A)と開口時の左側顎関節のMRI(別冊No.24B)を別に示す。

開口障害の原因はどれか。1つ選べ。
a 顎関節の脱臼
b 関節突起の骨折
c 筋突起の過成長
d 関節円板の前方転位
e 下顎頭と側頭骨の骨性癒着
110D26
60歳の男性。下顎右側臼歯部の腫瘍に対し下顎辺縁切除術を施行し、皮弁を用いて再建した後、同部の補綴治療を行うこととした。補綴治療後の口腔内写真(別冊No.25A)と製作した義歯の写真(別冊No.25B)を別に示す。

大連結子を臼歯舌側歯面に接触させることで期待できるのはどれか。2つ選べ。
a 維持の向上
b 舌感の向上
c 自浄性の向上
d 着脱の容易さ
e 義歯床部の動揺の抑制
110D27
20歳の男性。下顎右側第二小臼歯の冷水痛を主訴として来院した。1か月前から気付いていたが強い痛みがないためそのままにしていたという。エアーで一過性の疼痛を認める。コンポジットレジン修復を行うこととした。初診時の口腔内写真(別冊No.26A)、エックス線写真(別冊No.26B)及び切削器具の写真(別冊No.26C)を別に示す。

まず使用する切削器具で正しいのはどれか。1つ選べ。
a ア
b イ
c ウ
d エ
e オ
110D28
71歳の男性。舌の腫脹を主訴として来院した。3か月前から食事時に接触痛が生じるようになったという。頸部に腫大したリンパ節は触れない。初診時の口腔内写真(別冊No.27A)、造影CT(別冊No.27B)及び生検時のH-E染色病理組織像(別冊No.27C)を別に示す。


適切な治療法はどれか。2つ選べ。
a 開 窓
b 外科的切除
c 抗菌薬投与
d 放射線治療
e 副腎皮質ステロイド軟膏塗布
110D29
61歳の女性。上顎前歯部のブリッジの脱離による審美不良を主訴として来院した。補綴装置の再製作に先立ちある手術を行うこととした。術前の口腔内写真(別冊No.28A)、エックス線写真(別冊No.28B)及びその後に行った手術中の口腔内写真(別冊No.28C)を別に示す。

アの長さを決める際に参考にするのはどれか。2つ選べ。
a ガイドの様式
b 生物学的幅径
c クラウンの材料
d 前装部分の範囲
e フェルールの高さ
110D30
25歳の女性。右側口蓋部の無痛性腫脹を主訴として来院した。1年前から軽度の腫脹に気付いていたがそのままにしていたところ、最近徐々に増大したという。同部に波動や圧痛はない。初診時の口腔内写真(別冊No.29A)、CT(別冊No.29B)、MRI T2強調像(別冊No.29C)及び生検時のH-E染色病理組織像(別冊No.29D)を別に示す。


診断名はどれか。1つ選べ。
a 筋上皮腫
b 多形腺腫
c 粘表皮癌
d 腺様嚢胞癌
e 扁平上皮癌
110D31
9歳の男児。上顎両側犬歯の位置異常を主訴として来院した。前歯部で早期接触が認められたが、下顎位の前方偏位は0.5mm程度であった。初診時の顔面写真(別冊No.30A)、口腔内写真(別冊No.30B)及びエックス線写真(別冊No.30C)を別に示す。セファロ分析の結果を図に示す。




第一期治療における治療方針で適切なのはどれか。2つ選べ。
a 下顎の後下方回転
b 下顎前歯の唇側移動
c 下顎大臼歯の遠心移動
d 上顎骨の前方成長促進
e 上顎第一小臼歯の抜去
110D32
4歳の男児。歯の陥入を主訴として来院した。2時間前に階段から転落し顔面を強打したという。歯冠の破折は認められない。初診時の口腔内写真(別冊No.31)を別に示す。

後継永久歯に起こり得るのはどれか。2つ選べ。
a 歯内歯
b 歯根彎曲
c タウロドント
d Hutchinson歯
e エナメル質白斑
次の文により33 、34 の問いに答えよ。
86歳の男性。咀嚼時の下顎義歯床下粘膜の疼痛を主訴として来院した。検査の結果、上下顎全部床義歯を新製することとした。
33 咬合採得時の写真(別冊No.00)を別に示す。
この操作によって決定する要素はどれか。1つ選べ。
a 咬合高径
b 水平的咬合位
c 臼歯の頰舌的位置
d 上顎咬合堤の咬合平面
e 上顎前歯切縁の上下的位置
34 その後に行われた操作の写真(別冊No.33)を別に示す。

この操作で正しいのはどれか。2つ選べ。
a 前方基準点は眼窩下点である。
b 下顎限界運動を指示して記録する。
c 記録された結果を顆路角調節に用いる。
d 顎関節と上顎の位置関係を咬合器上に再現する。
e 頭蓋に対する下顎の位置を咬合器上に再現する。
110D35
74歳の男性。上顎前歯の欠損に伴う審美不良を主訴として来院した。欠損部をブリッジで最終補綴するにあたり、支台歯となる└1のメタルコアに不適合が認められたため、これを除去し再築造することとした。初診時のエックス線写真(別冊No.34A)、メタルコア除去のために行った形態修正中の写真(別冊No.34B)及び器具の写真(別冊No.34C)を別に示す。


本メタルコアの除去に用いる器具はどれか。1つ選べ。
a ア
b イ
c ウ
d エ
e オ
110D36
13歳の男子。歯面の着色を主訴として来院した。約1か月前から気になり始め、着色の範囲に大きな変化はないという。初診時の口腔内写真(別冊No.35)を別に示す。

原因として考えられるのはどれか。1つ選べ。
a 緑 茶
b 口腔細菌
c フッ化物
d テトラサイクリン
e エナメル質形成不全
110D37
79歳の女性。全部床義歯を製作中である。上下口唇の豊隆の確認と咬合採得の後に咬合器に装着した作業模型の写真(別冊No.36A)と上下顎顎堤の関係の写真(別冊No.36B)を別に示す。

人工歯排列時に留意すべきなのはどれか。2つ選べ。
a 臼歯の交叉咬合排列を考慮する。
b 前歯の垂直被蓋を大きく付与する。
c 前歯の水平被蓋を大きく付与する。
d 下顎の前歯部人工歯は歯槽頂上に排列する。
e 上下顎前歯部人工歯は同じモールドを選択する。
110D38
78歳の男性。咬合異常を主訴として来院した。3週前に歩行中に転倒し上唇と下顎部を強打したという。初診時のエックス線写真(別冊No.38A)とCT(別冊No.38B)を別に示す。


骨折の部位はどれか。1つ選べ。
a 両側下顎角部
b 両側筋突起部
c 両側下顎骨体部
d 両側関節突起部
e 下顎左側犬歯部
110D39
17歳の女子。顔面の非対称を主訴として来院した。顎変形症と診断し、治療を開始することとした。初診時の顔面写真(別冊No.38A)、口腔内写真(別冊No.38B)及びエックス線写真(別冊No.38C)を別に示す。セファロ分析の結果を図に示す。



術前矯正治療後に行う顎矯正手術の目標はどれか。2つ選べ。
a Spee彎曲の平坦化
b 咬合平面傾斜の改善
c 上下歯列正中線の一致
d 非偏位側下顎骨の延長
e 下顎左側側切歯捻転の改善
110D40
60歳の男性。10年前から高血圧症、狭心症、糖尿病および脂質異常症のため加療中である。アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬、カルシウム拮抗薬および糖尿病治療薬を服用している。下顎右側第一大臼歯の抜去を行うこととした。処置中、強い胸痛を訴えたので、12誘導心電図を記録した。その時の血圧は152/85mmHgであった。心電図(別冊No.39)を別に示す。

みられる所見はどれか。1つ選べ。
a ST上昇
b 心室頻拍
c 心房細動
d 洞性頻脈
e 左脚ブロック
D41〜D53
110D41
84歳の女性。右側舌縁部の疼痛を主訴として来院した。2か月前に同部を嚙んだ記憶があり、それ以降痛みが続いているという。難治性の潰瘍と診断した。初診時の義歯非装着時と装着時の口腔内写真(別冊No.40)を別に示す。

アフタ性口内炎と鑑別できる本病変の特徴的な所見はどれか。1つ選べ。
a 強い接触痛
b 潰瘍周囲の紅暈
c 類円形の潰瘍底
d 著明な硬結の触知
e 潰瘍周囲の瘢痕形成
110D42
36歳の男性。咀嚼困難を主訴として来院した。幼少時から遺伝疾患を指摘されているという。低身長と歯列不正が認められる。初診時のエックス線写真(別冊No.41)を別に示す。

考えられるのはどれか。1つ選べ。
a 大理石骨病
b Marfan症候群
c Gardner症候群
d 基底細胞母斑症候群
e 鎖骨頭蓋骨異形成症
110D43
5歳の男児。下顎乳臼歯部の違和感を主訴として来院した。下顎右側第一乳臼歯と第二乳臼歯に動揺と打診痛は認められない。検査の結果、コンポジットレジン修復を行うこととした。初診時のエックス線写真(別冊No.42A)と術前の口腔内写真(別冊No.42B)を別に示す。

窩洞形成で正しいのはどれか。1つ選べ。
a 頰舌面に保持溝を設ける。
b 隣接面形態はスライスカットとする。
c 隣接面歯肉側窩縁はナイフエッジとする。
d 咬合面窩洞にアンダーカットを付与する。
e 咬合面に便宜形態を付与する。
110D44
4歳の女児。下顎右側第二乳臼歯の食事中の疼痛を主訴として来院した。2か月前から時々冷水痛を訴えたがそのままにしていたという。軽度の打診痛を認める。初診時の口腔内写真(別冊No.43A)とエックス線写真(別冊No.43B)を別に示す。

適切な処置はどれか。1つ選べ。
a 間接覆髄
b 直接覆髄
c 生活断髄
d 抜 髄
e 抜 歯
110D45
48歳の女性。口腔内の疼痛を主訴として来院した。1週ほど前に発熱があり、その後口腔内に水疱が多発し、疼痛のため摂食困難をきたしたという。初診時の口腔内写真(別冊No.44)を別に示す。

適切な処置はどれか。2つ選べ。
a 栄養補給
b アシクロビルの投与
c 副腎皮質ステロイド薬の投与
d シクロスポリン軟膏の局所塗布
e スポンジブラシによる偽膜の除去
110D46
5歳の男児。上顎左側乳中切歯部の歯肉の腫脹を主訴として来院した。2か月前から食事の際に痛みを訴えることがあり、3日前から歯肉が腫脹してきたという。初診時の口腔内写真(別冊No.45A)とエックス線写真(別冊No.45B)を別に示す。

原因として考えられるのはどれか。1つ選べ。
a 歯冠破折による歯髄感染
b 歯ブラシによる粘膜損傷
c 齲蝕の進行による歯髄感染
d 咬耗の進行による歯髄感染
e 単純ヘルペスウイルスの感染
110D47
68歳の女性。下顎左側小臼歯部の腫脹と疼痛を主訴として来院した。5か月前に下顎左側第二小臼歯の抜去を受けた後、徐々に増悪してきたという。5年前から乳癌の骨転移に対する薬剤の投与を受けている。初診時のエックス線写真(別冊No.46A)とCT(別冊No.46B)を別に示す。

最も疑われるのはどれか。1つ選べ。
a 歯肉癌
b 顎骨骨髄炎
c 骨芽細胞腫
d 骨性異形成症
e 線維性異形成症
110D48
88歳の男性。義歯の破損を主訴として来院した。修理を行うこととした。破損した義歯の写真(別冊No.47A)と修理過程の写真(別冊No.47B)を別に示す。

修理の順番で正しいのはどれか。1つ選べ。
a ア→イ→ウ
b ア→ウ→イ
c イ→ア→ウ
d イ→ウ→ア
e ウ→ア→イ
f ウ→イ→ア
110D49
71歳の男性。顔面部の腫脹を主訴として来院した。右側顎下部に有痛性の腫脹を認める。初診時のエックス線写真(別冊No.48A)、骨表示CT(別冊No.48B)及び造影CT(別冊No.48C)を別に示す。


顎下隙に認められるのはどれか。1つ選べ。
a 膿 瘍
b 脂肪腫
c 類皮嚢胞
d 含歯性嚢胞
e 転移リンパ節
110D50
65歳の男性。下顎左側第一大臼歯の冷水痛を主訴として来院した。3か月前から気になっていたが強い痛みがないためそのままにしていたという。エアーで一過性の疼痛を認める。検査の結果、コンポジットレジン修復を行うこととした。初診時の口腔内写真(別冊No.49A)、エックス線写真(別冊No.49B)及び齲窩開拡後の口腔内写真(別冊No.49C)を別に示す。

この後に行うのはどれか。2つ選べ。
a ウェッジの挿入
b 齲蝕検知液の使用
c 外開き形態の付与
d ロングベベルの付与
e コーナーマトリックスの装着
110D51
75歳の女性。下顎前歯部顎堤粘膜の咀嚼時疼痛を主訴として来院した。義歯は1か月前に装着したが、当初から疼痛があるという。下顎顎堤部の写真(別冊No.50A)と2種類の適合検査後の義歯の写真(別冊No.50B、C)を別に示す。

50Bの適合検査が50Cに比べて優れているのはどれか。2つ選べ。
a 空隙量の評価
b 検査所要時間
c 義歯床辺縁の形態の評価
d 食物咀嚼時の強圧部位の評価
e 義歯挿入過程の接触部位の確認
110D52
次の文により52、53の問いに答えよ。
4歳の女児。上顎乳前歯部の審美不良を主訴として来院した。1週前から上顎右側乳中切歯の自発痛と上顎左側乳中切歯の歯肉の腫脹に気付いたがそのままにしていたという。初診時の口腔内写真(別冊No.51A)とエックス線写真(別冊No.51B)を別に示す。上顎両側乳中切歯の検査結果の一部を表に示す。

52 処置の組合せで適切なのはどれか。1つ選べ。
a A┘ └A
a 間接覆髄 ― 生活断髄
b 間接覆髄 ― 感染根管治療
c 生活断髄 ― 生活断髄
d 生活断髄 ― 抜 髄
e 抜髄 ――― 抜 髄
f 抜髄 ――― 感染根管治療
53 上顎両側乳中切歯に共通する最終修復物はどれか。1つ選べ。
a メタルインレー
b 硬質レジン前装冠
c ラミネートベニア
d レジンジャケット冠
e グラスアイオノマーセメント