【歯科矯正学】不正咬合:Angle 分類



不正咬合の分類 Angle

すでに問題文などに記載されるぐらい基本的な「Angle 分類」。

周知の内容ですが、改めて「Angle 分類」に関する一般問題が模試などで出題されることもあります。

勉強ポイントしては定義をしっかり確認。それに加えてAngleⅡ級の細分類の特徴はしっかりおさえておきたいところです。

Angle 分類とは

上下顎歯列弓の近遠心的咬合関係を調べた不正咬合の分類。

この分類は上顎第一大臼歯の位置は不動のものであるという仮説に基づいてます。

基準

上顎第一大臼歯の近心頰側咬頭下顎第一大臼歯の頰面溝に接触している状態を正常とします。

利点

・すべての不正咬合が3グループに分類

・特殊な道具などがいらないので簡単

・臨床応用が容易

欠点

・上顎歯列弓が基本としているが、上顎歯列自体の異常は考えていない

・垂直的、頰舌的な位置異常についてはわからない

・顔面頭蓋との位置関係についてはわからない

・基本的に永久歯列でしか使えない

Angle Ⅰ 級

上下第一大臼歯の近遠心関係に異常がないもの

しかし、不正咬合の分類であるということに注意します。

該当する例

・前歯部開咬

・正中離開

・前歯部反対咬合(臼歯は正常)

・過蓋咬合(臼歯は正常)など

Angle Ⅱ 級

下顎歯列弓(下顎第一大臼歯)が上顎歯列弓(上顎第一大臼歯)に対して、正常より遠心に咬合しているもの。

さらにAngleⅡ級は前歯部の状態で細分類されます。

顔貌はコンベックスタイプ

1 類

上顎前歯の前突があり、口呼吸と関係のあるもの。

口腔内所見

① 上顎中切歯が唇側傾斜している

② オーバーバイトが小さく、オーバージェットが大きい

③ 口呼吸線、口腔内の乾燥、口唇の乾燥

④ 舌の前方位

2 類

上顎前歯の舌側傾斜があり、かつ鼻呼吸が関係しているもの。

口腔内所見

① 上顎切歯の舌側傾斜と過蓋咬合

② 正常な鼻呼吸

③ 機能的下顎遠心咬合となることがある

④ 顎関節の異常を引き起こすことがある

⑤ 口輪筋の過緊張がみられる

Angle Ⅲ 級

下顎歯列弓(下顎第一大臼歯)が上顎歯列弓(上顎第一大臼歯)に対して、正常より近心に咬合しているもの。

顔貌はコンケイブタイプです。



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