
国家試験では、約3問ほど出題されている歯科矯正の模型診査。
顎態模型は、咬合平面を観察できることが問われ、平行模型では観察できることが問われました。
また、予測模型はその役割などの問題も。
とはいえ、そこまで難易度の高い問題は出題されないので、さらっと通り過ぎたいところです。
顎態模型

眼耳平面(フランクフルト平面)、眼窩平面、正中矢状平面の3平面を基準平面として設定したもの。
3平面の基準を利用することにより、歯列の上下・左右・近遠心的な位置がわかります。
平行模型との違いは咬合平面の傾斜が判断できることです。
顔面の形態に近い顎態模型。しかし、製作するのはその分すこし面倒。
また、セファロ分析が一般的に行われるようになってからは、あえて製作する必要性が乏しくなりました。
・眼窩平面:歯列の近遠心関係がわかる
・眼耳平面:歯列の上下関係がわかる
・正中矢状平面:歯列の左右関係がわかる
平行模型

基底面と咬合平面を平行にした模型。歯や歯列の形態を観察するのに有効です。
現在、最も製作される模型でもあります。
平行模型で観察できるものは、アーチレングスディスクレパンシーやトゥースサイズレイシオ、側方歯群萌出余地の予測など。
他にも、歯の大きさや上下顎の関係など多岐に渡って観察できます。
予測模型(セットアップモデル)

歯を分割歯型にして治療後の咬合状態を予測する模型。
実際に治療目標となる歯列を再配列することにより治療計画が明確になり、抜歯や固定の強さの判定に有効です。
診断用では片顎ずつ行うのが基本です。
治療後の状態をもとにして製作される矯正装置(トゥースポジショナーなど)の作業模型として用いることもあります。