顎関節症 Ⅰ〜Ⅳ型(2019年11月17日更新)【口腔外科学】



▼参考となる過去問はこちら▼

病態

顎関節などの疼痛や関節雑音、顎運動異常を主徴とする慢性疾患。

分類

型:咀嚼筋の障害

型:関節包や関節靱帯などの慢性外傷性病変

型:関節円板の転位
   Ⅲa:関節円板復位を伴う
   Ⅲb:関節円板復位を伴わない

型:変形性顎関節症(退行性病変)

原因

・ブラキシズムなど顎運動に関連する異常習癖。

咬み癖や頬杖などの日常の生活習慣。

症状

・Ⅰ型:咀嚼筋の疼痛や開口障害、安静時の筋緊張など。

・Ⅱ型:顎関節部の圧痛や運動痛、開口障害など。

・Ⅲa:患側のクリック音や開口路の患側偏位など

・Ⅲb型:開口路の患側偏位やクリック音の消失、クローズドロック

• Ⅳ型:顎関節痛や開閉口障害、クレピタス音など

好発年齢・好発部位

・10〜30代の女性

検査所見

画像所見

・Ⅲ型:MRI や顎関節造影で関節円板の前方転位、側斜位経頭蓋撮影法(Schuller 法)で関節運動制限、

• Ⅳ型:MRIや顎関節造影で円板や滑膜の異常や滲出液の貯留、側斜位経頭蓋撮影法(Schuller 法)で骨の変形・吸収など。

治療

咬合調整

消炎鎮痛薬

中枢性筋弛緩薬

スプリント療法

スタビリゼーション型はⅠ〜Ⅳ型

下顎前方整位型は主にⅢa型

ピボット型はおもにⅢb

理学療法(マイオモニター、温篭法など)

マニピュレーション法

関節腔内灌流(かんりゅう)法
(乳酸リンゲル液使用)

関節腔内穿刺法(ヒアルロン酸ナトリウム注入)

手術療法(関節鏡視下(きょうしか)剥離授動術):Ⅲb型、Ⅳ型など

▼参考となる過去問はこちら▼



コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください