骨軟骨腫・滑膜骨軟骨腫症(2019年11月15日更新)【口腔外科学】



骨軟骨腫・滑膜骨軟骨腫症

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病態

骨軟骨腫は関節の骨端軟骨に由来した骨様・軟骨様組織を形成する良性腫瘍。滑膜骨軟骨腫症は滑膜結合組織の増生や化生によって、関節包内に粒状の骨様・軟骨様組織が多数形成される疾患。

症状

骨軟骨腫

・初期は無症状である。

・開口障害や顎関節部の腫脹

・関節運動時に軽度の疼痛がみられる。

滑膜骨軟骨腫症

・関節運動時の強い疼痛がみられる。

好発年齢・好発部位

・骨軟骨腫は顎関節腫瘍の中でも最も頻度が高い。

・滑膜骨軟骨腫症は比較的まれ。中高年にみられることが多い。

検査所見

病理組織所見

・骨様組織や軟骨様組織の腫瘍性の増殖。

画像所見

・エックス線写真やCTでの下顎頭周囲の石灰化像(不透過像)

・石灰化に乏しい場合はMRIが用いられることもある。

顎関節症Ⅳ型との鑑別

滑膜骨軟骨腫症では滑膜組織での石灰化など出現が主体。また、骨軟骨腫や滑膜骨軟骨腫症ではともにクレピタス音はみられない。

治療

・骨軟骨腫:腫瘍切除術、骨整形術。

・滑膜骨軟骨腫症:滑膜を含めた摘出(石灰化物を含め)。ただし再発が多い。

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