
歯周治療終了後、または病状安定となった歯周組織を長期間維持していくために行われる口腔内の健康管理をいう。リコール間隔は、治療終了時の歯周組織の状態や患者のプラークコントロールの程度により異なるが、一般的に1〜3 か月ごとが望ましい。たとえば、最初は1 か月ごと、その後は状態に応じて3 か月、さらに6 か月間隔とする場合もある。
目的
・病状安定の維持または治癒。
・良好な歯周組織の維持。
・新たな歯周病の早期発見。
・歯周病の再発防止。
判定基準(SPTのリコール間隔リスク評価項目)
・4 mm 以上のポケット部位の数
・プロービング時の出血の割合
・年齢に相応な骨喪失
・28歯中の喪失歯数
・糖尿病など全身疾患や遺伝
・禁煙など生活習慣
メインテナンス
メインテナンスは、治癒した歯周組織を長期的に維持するための健康管理。
・セルフプラークコントロールの確認
必要に応じて:
・専門的機械的清掃(PMTC)
・スケーリング、ルートプレーニング
・全身的なリスクファクターに対する指導
SPT(サポーティブペリオドンタルセラピー)
歯周基本治療や歯周外科治療などにより病状安定となった歯周組織を維持安定を保つために必要不可欠な治療。
・プラークコントロールの強化
・専門的機械的清掃(PMTC)
・スケーリング、ルートプレーニング
・ポケット内洗浄、局所薬物配送システム〈LDDS〉
・咬合調整
・歯周ポケット掻爬
必要に応じて歯周外科治療を行うもある。
治癒と病状安定
治癒とは
・歯周ポケットが3mm以内
・プロービング時出血なし
・歯肉の炎症なし
・歯の動揺は生理的範囲内
治癒と判定された場合はメインテナンスへ移行。
病状安定とは
・病変が休止している4mm以上の歯周ポケット
・プロービング時出血なし
・歯肉の炎症なし
・歯の動揺がみられる
・根分岐部病変がみられる
病状安定と判定された場合はSPTへ移行。
コメントを残す