GTR法(2019年12月14日更新)【歯周病学】



結合組織性付着や歯槽骨の形成を生じる細胞により、歯周組織の欠損部を修復する術式。人工膜を使用し、上皮および結合組織の増殖を抑制。歯根面のスペースを歯槽骨と歯根膜により修復することを目的とする。

適 応

① 垂直性の骨欠損がある(2・3 壁性骨欠損)

② 根分岐部病変(Lindhe)1、2度(Glickman1、2級)

⑤ 骨欠損部に付着歯肉の幅が存在する場合

⑥ 歯髄、動揺の症状が解決しているもの

術 式

① 局所麻酔

② 歯肉溝内切開(一次切開)

GTR膜における一次切開

GTR膜を設置するためにも、歯肉を多めに残すような切開を行う。フラップ手術のように歯槽頂へ切開(一次切開)し、歯肉溝切開(二次切開)を行った後に、歯肉を切除は行わない。

③ 骨膜剥離子で歯肉弁を剥離(全部層弁の作製)

④ 鋭匙(キュレット)型スケーラーなどで掻爬し、歯根面の滑沢化。
(必要があればファルカプラスティ)

⑤ GTR膜(メンブレン)の設置

・膜と歯面が緊密に接するように懸垂縫合で固定する。

・コーンのプライヤー: GTR膜の把持・縫合で使用する。

⑥ 縫合

GTR膜

・非吸収性膜:ePTFE膜

・吸収性膜: コラーゲン膜、合成高分子膜(乳酸−グリコール酸共重合体)



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