
メタルインレー修復
ロストワックス鋳造法によって、金属で修復物を作製。歯科用セメントで窩洞に合着する修復法である。現在では、材料のさらなる改良がなされ、複雑な形態の窩洞に対しても適合性に優れ、二次う蝕の発生の少ないメタルインレーが可能となっている。
一般には、メタルインレーは広範囲の欠損部位に用いられるが、とくにCR修復の適応範囲が広がっているため明確な線引きは難しい。
適 応
・1,2級(強度や審美性の観点から)
・MOD窩洞のような外側性窩洞。
術 式
① 窩洞形成
・レジンインレーやセラミックインレーと比較して縁端強さに優れる。
→幅や厚みは比較的少なくて良い。
・歯肉側窩縁は約0.5 mm歯肉縁下。
→ 歯周組織保護のために、外形は歯肉縁上にすべきという考え方もある。
・無髄歯の場合には咬頭被覆が原則。
② 印象
・寒天、アルジネート連合印象法で行うことが多い
・シリコーンゴム系印象材を使用することもある
③ 試適、調整
1)内面の適合などを確認。
2)接触点部の調整
・一般的にはカーボランダムポイント。微調整にシリコーンポイントを使用することもある。
・コンタクトゲージで50μm(緑)が抵抗しながら挿入ができるが、110 μm(黄)は入らないのが適正である。
3)マージン部の適合性の確認
4)咬合調整
5)研磨: 審美性の向上や不快感の減少、腐蝕の防止
④ 合着
・接着性レジンセメント、グラスアイオノマーセメントなどを使用
・サンドブラスト処理
・イオウ含有プライマー塗布
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