裏層・覆髄・仮封(2019年12月20日更新)【歯冠修復学】



・裏層=物理的刺激の遮断による歯髄保護

・覆髄=薬理作用により、修復象牙質形成を促す 

裏 層

目 的

・物理的または化学的な刺激を遮断する。

ベース裏層

・裏層材にある程度の厚みをもたせて物理的刺激や化学的刺激などの外来刺激を遮断する。アンダーカットの塡塞などを行う。

ライニング裏層

・薄い裏層材の層によって形成面を保護する。おもに化学的刺激を遮断。

・バーニッシュや薄く練ったセメントを使用する。

注意事項

バーニッシュはコンポジットレジンやボンディング材と反応し、物性を下げてしまう。コンポジットレジン修復では使用しない。

覆 髄

目 的

・第二象牙質の形成促進

・外来刺激の遮断

・消炎

直接覆髄

・適応:非感染性で2mm 以内の小さな露髄

・処置:露髄点のケミカルサージェリー後、水酸化カルシウム製剤を貼布し、仮封

・数か月間の経過観察が望ましい

間接覆髄

・適応:深い窩洞

・処置: 窩底部に酸化亜鉛ユージノールや水酸化カルシウム製剤などを貼布し、第二象牙質の形成を期待。

暫間的間接覆髄(IPC法)

・適応: 深在齲蝕で、軟化象牙質をすべて除去すると露髄してしまう場合。

・処置: 深部の軟化象牙質を一部残存。その上から水酸化カルシウム製剤を貼布し封鎖。
→約3か月後にエックス線撮影により第二象牙質を確認
→残存軟化象牙質を除去し、最終修復へ。

仮 封

仮封は窩洞形成や歯髄処置後に、次回来院時まで窩洞を閉鎖すること。

目 的

・歯髄への刺激遮断

・歯質の破折防止

・咬合関係の確保

・歯間部歯肉の排除(緩徐歯肉圧排効果の目的の場合)

材 料

・ストッピング

・水硬性セメント

・酸化亜鉛ユージノール

・仮封用カルボキシレートセメントなど

注意事項

酸化亜鉛ユージノールセメントはレジンの重合を阻害する。そのため、レジン修復の際に使用しない。



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