
D1〜D20
108D1
13歳の男子。顔面の外傷で来院した。クラブ活動中に運動場で転倒したという。術中の口腔外写真(別冊No.1)を別に示す。

一次止血とともに行う処置はどれか。1つ選べ。
a 縫 合
b デブリードマン
c 局所止血材の塡塞
d 組織接着材の塗布
e 皮膚接合用テープによる固定
108D2
73歳の女性。摂食困難を主訴として来院した。6か月前から義歯の不適合に気付き、1か月前から食事時に痛みが生じるようになったという。初診時の口腔内写真(別冊No.2A)、エックス線写真(別冊No.2B)及び生検時のH−E染色病理組織像(別冊No.2C)を別に示す。


適切な治療法はどれか。1つ選べ。
a 腫瘤切除
b 抗癌剤投与
c 抗真菌薬投与
d 下顎区域切除
e 副腎皮質ステロイド軟膏塗布
108D3
70歳の女性。嚥下困難を主訴として来院した。半年前から自覚しているという。嚥下内視鏡検査の画像(別冊No.3)を別に示す。

矢印で示すのはどれか。1つ選べ。
a 気 道
b 食 道
c 声 帯
d 喉頭蓋
e 軟口蓋
108D4
65歳の男性。下顎右側第一大臼歯部舌側粘膜の腫脹を訴えて来院した。6┐は2年前に抜髄処置を受けたという。自発痛と咬合痛はなく、歯周ポケットはすべて3mm以下である。6┐の補綴装置除去後に再根管治療を行うこととした。初診時の口腔内写真(別冊No.4A)とエックス線写真(別冊No.4B)を別に示す。

治療の際最も留意すべきなのはどれか。1つ選べ。
a 樋状根の存在
b 遠心根管の彎曲
c 未治療根管の存在
d 破折した根管治療器具の存在
e 除去不可能なメタルコアの存在
108D5
42歳の女性。上顎右側側切歯の根尖部腫脹を訴えて来院した。2┘に対して根尖外科手術を実施することとした。初診時のエックス線写真(別冊No.5A)と処置中の口腔内写真(別冊No.5B)を別に示す。

その後に行った処置を表に示す。
ア 縫 合
イ 根尖切除
ウ 逆根管充塡
エ 肉芽組織の掻爬
正しい順序はどれか。1つ選べ。
a イ→ウ→エ→ア
b ウ→イ→エ→ア
c ウ→エ→イ→ア
d エ→イ→ウ→ア
e エ→ウ→イ→ア
108D6
42歳の女性。下顎左側臼歯部歯肉の違和感を主訴として来院した。┌5歯間部への食片圧入があるという。慢性歯周炎と診断し、口腔清掃指導を行った。初診時の口腔内写真(別冊No.6A)とエックス線写真(別冊No.6B)を別に示す。歯周組織検査結果の一部を表に示す。


┌5に行う処置はどれか。2つ選べ。
a 咬合調整
b 暫間被覆冠の装着
c 抗菌薬の局所投与
d 金属冠マージンの修正
e スケーリング・ルートプレーニング
108D7
40歳の女性。下顎右側側切歯と犬歯の歯肉退縮を主訴として来院した。これまでに夜間の歯ぎしりを指摘されたことがあったが、矯正治療や歯周治療を受けたことはなかったという。初診時の口腔内写真(別冊No.7A)とエックス線写真(別冊No.7B)を別に示す。歯周組織検査結果の一部を表に示す。


歯肉退縮の原因として考えられるのはどれか。2つ選べ。
a 歯肉炎
b 外傷性咬合
c 口腔前庭狭小
d 小帯の付着位置異常
e 不適切な歯ブラシの使用
108D8
7歳の女児。上下顎右側中切歯の咬み合せと下顎右側中切歯の歯肉退縮を主訴として来院した。下顎右側中切歯の動揺度は1度で、歯周ポケットは唇面中央部で3mmであった。打診痛はない。エックス線検査で、埋伏過剰歯などの顎骨内の異常は認められなかった。初診時の口腔内写真(別冊No.8)を別に示す。

適切な対応はどれか。2つ選べ。
a 抗菌薬の局所投与
b 床装置による咬合挙上
c 下顎右側中切歯の抜髄
d 上顎右側中切歯の唇側移動
e 下顎前歯部のワイヤーとレジンによる固定
108D9
4歳の男児。下顎左側第一乳臼歯の冷水痛を主訴として来院した。┌Dに生活歯髄切断を行った。初診時の口腔内写真(別冊No.9A)とエックス線写真(別冊No.9B)を別に示す。

最終修復処置として適切なのはどれか。1つ選べ。
a インレー修復
b アマルガム修復
c 既製乳歯用金属冠
d コンポジットレジン修復
e グラスアイオノマーセメント修復
108D10
20歳の男性。上顎左右側切歯の審美不良を主訴として来院した。2┴2は形成することなくメタルフリー補綴装置で治療することとした。初診時と補綴装置装着後の口腔内写真(別冊No.10)を別に示す。

装着時に行うのはどれか。2つ選べ。
a 木片の嚙みしめ
b 圧排糸による歯肉圧排
c ウェッジによる歯間離開
d 被着面への酸素遮断剤塗布
e 完全硬化前の溢出セメント除去
108D11
68歳の男性。舌癌によって舌の亜全摘を行い組織再建後に口腔外科から紹介されて来院した。治療のために製作した装置の写真(別冊No.11A)と装置装着時の口腔内写真(別冊No.11B)を別に示す。

この装置の目的はどれか。1つ選べ。
a 咬合の挙上
b 軟口蓋の挙上
c 残存歯の固定
d 咬合接触の是正
e 舌運動機能の補償
108D12
4歳の女児。下顎乳切歯のすり減りが気になり来院した。下顎右側乳中切歯に冷水痛がみられるという。初診時の口腔内写真(別冊No.12)を別に示す。

適切な対応はどれか。2つ選べ。
a 臼歯部の咬合挙上
b スプリントの装着
c 下顎右側乳中切歯の抜髄
d 上顎右側乳中切歯の口蓋面の削合
e 下顎右側乳中切歯のコンポジットレジン修復
108D13
20歳の女性。上顎前歯の前突を主訴として来院した。マルチブラケット装置による治療を行うこととした。初診時の顔面写真(別冊No.13A)、口腔内写真(別冊No.13B)及びエックス線写真(別冊No.13C)を別に示す。セファロ分析の結果を図に示す。




抜歯に関して適切なのはどれか。1つ選べ。
108D14
8歳の女児。上顎右側中切歯の萌出遅延を主訴として来院した。初診時のエックス線写真(別冊No.14)を別に示す。

上顎右側中切歯に対する対応で適切なのはどれか。1つ選べ。
a 経過観察
b 義歯装着
c 開 窓
d 再 植
e 抜 歯
108D15
20歳の女性。上顎右側前歯部の腫瘤を主訴として来院した。2年前から腫瘤に気付いていたが放置していたという。腫瘤は有茎性で、隣接歯の動揺およびエックス線写真上で骨吸収像は認めない。初診時の口腔内写真(別冊No.15A)と生検時のH−E染色病理組織像(別冊No.15B)を別に示す。

適切な処置はどれか。1つ選べ。
a 減量術
b 骨膜上で切除
c 上顎骨部分切除
d 骨膜を含めて切除
e 隣接歯を含めて切除
108D16
43歳の女性。下顎右側第一大臼歯の修復物の変色を主訴として来院した。数年前から気付いていたが、症状がなかったため放置していたという。昨日、コンポジットレジン修復が行われたが、一過性の冷水痛があったため再来院した。初診時の口腔内写真(別冊No.16)を別に示す。

適切な対応はどれか。1つ選べ。
a 経過観察
b イオン導入
c 補修修復
d 再修復
e 抜 髄
108D17
65歳の男性。咀嚼困難を主訴として来院した。肥満、睡眠時無呼吸症候群および高血圧症のため加療中である。プロポフォールによる静脈内鎮静下にインプラント埋入手術が行われた。処置中のモニタ画面の写真(別冊No.17)を別に示す。

適切な対応はどれか。2つ選べ。
a 酸素投与
b 気管内挿管
c 降圧薬投与
d 深呼吸の指示
e プロポフォールの増量
108D18
2歳1か月の男児。外傷により歯が折れたことを主訴として来院した。1時間前に居間で転倒したという。患児はDown症候群で心疾患はなく、アレルギーの既往もないという。初診時の口腔内写真(別冊No.18A)とエックス線写真(別冊No.18B)を別に示す。

治療の際、行うべきなのはどれか。1つ選べ。
a 頸部の過後屈防止
b 抗菌薬の術前投与
c 反射抑制体位の応用
d タイムアウト法の使用
e 血管収縮薬無添加局所麻酔薬の使用
108D19
78歳の女性。口の中の疼痛を主訴として来院した。2か月前から口の中がピリピリするという。1年前から寝たきりで介護施設に入所している。初診時の口腔内写真(別冊No.19A)と口腔粘膜からの剥離物のPAS染色塗抹標本像(別冊No.19B)を別に示す。

有効な薬物はどれか。1つ選べ。
a アシクロビル
b ミコナゾール
c シスプラチン
d デキサメタゾン
e アモキシシリン水和物
108D20
53歳の男性。上顎右側側切歯の欠損による審美不良を主訴として来院した。硬質レジン前装冠による固定性ブリッジにて補綴を行うこととした。個歯トレー調整中の操作順の写真(別冊No.20A、B、C)を別に示す。即時重合レジンを用いてBの操作を行った。

この操作の目的はどれか。1つ選べ。
a 歯間離開
b 支台歯形成量の確認
c 印象材の保持力向上
d フィニッシュラインの明示
e 隣接歯アンダーカットによる変形防止
D21〜D40
108D21
56歳の女性。上顎前歯部の審美不良を主訴として来院した。15年前に装着した補綴装置を除去し、ある前処置を行った。初診時、前処置時および陶材焼付金属冠による補綴処置後の口腔内写真(別冊No.21)を別に示す。

この前処置によって変化するのはどれか。2つ選べ。
a 咬合高径
b 咬頭嵌合位
c 臨床的歯冠長
d 前装部のシェード
e フィニッシュラインの位置
108D22
7歳の女児。上顎前歯部の外傷を主訴として来院した。上顎両側中切歯は口蓋側へ偏位し、上下顎右側中切歯間には早期接触がみられる。エックス線検査の結果、骨折はみられなかった。処置として上口唇内面の縫合と上顎両側中切歯の整復後、副子を装着した。初診時と処置後の口腔内写真(別冊No.22)を別に示す。

この副子を用いた理由はどれか。2つ選べ。
a 保隙効果を期待する。
b 生理的動揺を防止する。
c 十分な固定源を確保する。
d 発音機能の回復を期待する。
e 対合歯からの刺激を緩和する。
108D23
27歳の女性。上顎右側第二小臼歯部の咀嚼時痛を主訴として来院した。6か月前から齲蝕があるのに気付いていたという。5┘は慢性潰瘍性歯髄炎と診断し、抜髄を行うこととした。初診時の口腔内写真(別冊No.23A)とエックス線写真(別冊No.23B)を別に示す。

根管形成に際して有効なのはどれか。2つ選べ。
a リーミングによる形成
b 器具へのプレカーブ付与
c クラウンダウンによる形成
d 太い器具による根尖部形成
e 根尖方向への強圧下での器具操作
108D24
38歳の女性。歯の変色を主訴として来院した。生活歯漂白を行ったが、上顎両側中切歯に変色が残存した。初診時、術中および漂白処置後の口腔内写真(別冊No.24)を別に示す。

1┴1の矢印で示す変色に対する適切な処置はどれか。1つ選べ。
a PMTC
b 漂白処置の継続
c 陶材焼付金属冠修復
d ウォーキングブリーチ
e コンポジットレジン修復
108D25
60歳の女性。咀嚼時の義歯床下粘膜の痛みを主訴として来院した。部分床義歯装着時の口腔内写真(別冊No.25A)と適合検査前後の義歯の写真(別冊No.25B)を別に示す。

調整すべき部位はどれか。1つ選べ。
a 頰棚部
b 臼後結節部
c 頰側義歯床縁
d 舌側義歯床縁
e 765┐顎堤頂部
108D26
39歳の女性。下顎左側臼後部の膨隆を主訴として来院した。2か月前に気付いたという。生検、埋伏歯抜去および開窓を行い、ある装置を装着した。装置の写真(別冊No.26A)、初診時のエックス線写真(別冊No.26B)及び手術後と装置装着時の口腔内写真(別冊No.26C)を別に示す。


この装置を使用する目的はどれか。2つ選べ。
a 疼痛の軽減
b 薬剤の留置
c 創部の圧迫止血
d 開窓部の閉鎖防止
e 腔内への食渣の侵入防止
108D27
12歳の男児。右側頰部の腫脹を主訴として来院した。右側咬筋前縁に弾性軟の腫瘤を触知する。初診時のCT(別冊No.27A)とMRI脂肪抑制T2強調像(別冊No.27B)を別に示す。

最も疑われるのはどれか。1つ選べ。
a 軟骨腫
b 脂肪腫
c 血管腫
d 神経鞘腫
e リンパ管腫
108D28
79歳の男性。右下顎の激痛と下唇の知覚鈍麻を主訴として来院した。3か月前から同部の疼痛を自覚していたが最近さらに増強してきたという。3年前に前立腺癌で加療を受けている。顎骨からの生検標本で前立腺癌の病理組織所見が得られた。初診時の口腔内写真(別冊No.28A)、CT(別冊No.28B)、FDG-PET/CT(別冊No.28C)及び骨シンチグラム(別冊No.28D)を別に示す。


QOLを考慮した緩和治療はどれか。1つ選べ。
a 抜歯
b 抗菌薬の投与
c 下顎区域切除術
d 麻薬性鎮痛薬の投与
e 60Gyの放射線外照射
108D29
70歳の女性。下顎右側大臼歯部の違和感を主訴として来院した。2年前に6┐の抜歯後、疼痛なく経過したが、半年前から同部に骨様の突起物が生じたという。初診時のエックス線写真(別冊No.29A)、CT(別冊No.29B)及びMRI T1強調像とT2強調像(脂肪抑制なし)(別冊No.29C)を別に示す。


最も考えられるのはどれか。1つ選べ。
a 歯牙腫
b 骨肉腫
c 下顎骨骨髄炎
d 骨性異形成症
e セメント芽細胞腫
108D30
65歳の女性。咀嚼困難を主訴として来院した。3年前に義歯を製作したが、ほとんど装着しないまま放置していたという。初診時の口腔内写真(別冊No.30A)、製作した装置の写真(別冊No.30B)及び装置を装着した口腔内写真(別冊No.30C)を別に示す。

使用した装置はどれか。1つ選べ。
a 即時義歯
b 最終義歯
c 複製義歯
d 移行義歯
e 治療用義歯
108D31
48歳の女性。上顎両側側切歯の冷水痛を主訴として来院した。2年前から自覚していたが放置していたという。現在、高血圧症の治療を受けている。初診時の口腔内写真(別冊No.31A)とエックス線写真(別冊No.31B)を別に示す。歯周組織検査結果の一部を表に示す。


考えられる原因はどれか。2つ選べ。
a 口呼吸
b 歯周炎
c 降圧薬の服用
d 小帯の位置異常
e 不適切なブラッシング
108D32
69歳の女性。義歯安定不良による咀嚼困難を主訴として来院した。1年前に義歯を製作したが当初より咀嚼中に下顎義歯が外れやすかったという。義歯の適合は良好であったが顕著な顎堤吸収を認めた。初診時の義歯装着時と義歯撤去時の口腔内写真(別冊No.32A)と、治療計画のためにCTを用いて行ったシミュレーション像(別冊No.32B)を別に示す。


下顎に計画された補綴歯科治療はどれか。1つ選べ。
a 即時全部床義歯
b インプラントオーバーデンチャー
c セメント固定式インプラント義歯
d スクリュー固定式インプラント義歯
e メタルフレームを用いた全部床義歯
108D33
4歳の女児。歯の変色が気になり来院した。2週前に転倒し顔面を強打したという。上顎左側乳中切歯に自発痛はなく、動揺度は生理的範囲内である。初診時の口腔内写真(別冊No.33A)とエックス線写真(別冊No.33B)を別に示す。

適切な対応はどれか。1つ選べ。
a 経過観察
b 歯冠修復
c 生活断髄法
d 抜髄法
e 抜 歯
108D34
生後1週の新生児。母乳が飲めないことを主訴として産婦人科から紹介され来院した。全身疾患はない。出生直後から授乳を嫌がるという。エックス線検査から、萌出歯は下顎左側乳中切歯であった。初診時の口腔内写真(別冊No.34)を別に示す。

処置として適切なのはどれか。2つ選べ。
a 鎮痛薬の投与
b 舌創部の縫合
c 萌出歯の抜去
d 萌出歯切縁の形態修正
e 萌出歯切縁のレジン被覆
108D35
31歳の女性。左側顎関節の疼痛を主訴として来院した。3日前に転倒し、オトガイ部を強打したという。初診時に左側顎関節部の開口時痛を認めた。MRIで左側顎関節部の骨髄に異常は認めず、関節腔に病的な浸出液を認めなかった。初診時のエックス線写真(別冊No.35A)と左側顎関節部の閉口時MRI(別冊No.35B)を別に示す。

左側顎関節部で考えられるのはどれか。1つ選べ。
a 関節突起骨折
b 変形性顎関節症
c 感染性顎関節炎
d 外傷性顎関節炎
e 関節円板転位を伴った顎関節症
108D36
38歳の女性。口底部の腫脹を主訴として来院した。舌下部に無痛性で弾性軟の腫脹を認める。初診時のMRI T1強調像と脂肪抑制T2強調像(別冊No.36)を別に示す。


最も疑われるのはどれか。1つ選べ。
a 鰓嚢胞
b 萌出嚢胞
c 粘液嚢胞
d 類皮嚢胞
e 鼻歯槽嚢胞
108D37
46歳の女性。下顎部分床義歯を製作中である。解剖学的印象による模型上で製作された装置の写真(別冊No.37)を別に示す。

次回来院時に行うのはどれか。2つ選べ。
a 咬合採得
b 複模型の製作
c 支台歯の前処置
d 欠損部顎堤の機能印象
e アンダーカットのブロックアウト
108D38
81歳の女性。鼻腔周囲の違和感を主訴として来院した。1年前から鼻閉感を感じていたが放置していたという。初診時のエックス線写真(別冊No.38A)とCT(別冊No.38B)を別に示す。


疾患が存在するのはどれか。1つ選べ。
a 前頭洞
b 篩骨洞
c 上顎洞
d 蝶形骨洞
e 海綿静脈洞
108D39
70歳の男性。顔面の腫脹を主訴として来院した。2日前に転倒し顔面を強打したという。初診時のエックス線写真(別冊No.39A)とCT(別冊No.39B)を別に示す。


下顎骨骨折の部位はどれか。2つ選べ。
a オトガイ
b 両側小臼歯
c 両側下顎骨
d 両側下顎枝
e 両側関節突起
108D40
70歳の男性。義歯を紛失したため新製を希望して来院した。上下顎全部床義歯製作中に用いた装置の写真(別冊No.40A)と、この装置を用いた治療中の写真(別冊No.40B)を別に示す。

この装置の目的はどれか。1つ選べ。
a 咀嚼筋の疲労
b 下顎安静位の誘導
c 下顎前方偏位の抑制
d 左右咬筋収縮の均等化
e クリステンセン現象の確認
D41〜D53
108D41
15歳の男子。上顎前歯部の打撲による破折を主訴として来院した。前日に破折し、1┘に軽度の冷水痛があるという。動揺はなく歯髄電気診に正常に反応する。初診時の口腔内写真(別冊No.41)を別に示す。コンポジッ卜レジン修復することとした。

窩洞形成で正しいのはどれか。1つ選べ。
a ポストの形成
b 明瞭なステップの形成
c 幅の広い窩縁斜面の付与
d 隣接面接触点を含む予防拡大
e 隣接面部への円形穿下の付与
108D42
19歳の女性。反対咬合を主訴として来院した。診断の結果、外科的矯正治療を行うこととした。初診時の顔面写真(別冊No.42A)、口腔内写真(別冊No.42B)及びエックス線写真(別冊No.42C)を別に示す。セファロ分析の結果を図に示す。




術前矯正治療の目標として適切なのはどれか。2つ選べ。
a Speeの彎曲の平坦化
b 緊密な咬頭嵌合の確立
c 上顎切歯の口蓋側傾斜
d 上下顎歯列正中線の一致
e AngleⅠ級の大臼歯関係の確立
108D43
43歳の女性。上顎前歯部の軽度の冷水痛を訴えて来院した。歯周基本治療後、2型糖尿病で血糖コントロール不良のため、SPT〈supportive periodontal therapy〉を実施していた。3日前のリコール来院時にスケーリング・ルートプレーニングを行ったところ、冷たいものがしみるようになったという。SPT開始時の口腔内写真(別冊No.43A)とエックス線写真(別冊No.43B)を別に示す。歯周組織検査結果の一部を表に示す。


適切な対応はどれか。2つ選べ。
a 咬合調整
b 歯周ポケット掻爬
c 抗菌薬の局所投与
d プラークコントロール
e 露出根面へのフッ化物の塗布
108D44
77歳の女性。閉口できないことを主訴として来院した。昨夜の夕食から食べにくくなると共に、耳前部に疼痛が出現したという。以前から数回同じ症状を繰り返しているという。初診時のエックス線写真(別冊No.44A)と治療のために行う手術の模式図(別冊No.44B)を別に示す。


本術式の目的はどれか。1つ選べ。
a 上関節腔の開放
b 関節結節の平坦化
c 関節周囲組織の瘢痕化
d 下顎頭の前方滑走の制限
e 関節円板の前方転位の防止
108D45
8歳の男児。口唇の乾燥を主訴として来院した。1年前から気付いていたが、日常生活に支障がないため放置していたという。安静時の顔貌写真(別冊No.45)を別に示す。

誘因と考えられるのはどれか。1つ選べ。
a 鼻 閉
b 咬唇癖
c 咬爪癖
d 歯ぎしり
e 上口唇過緊張
108D46
上顎左側第二大臼歯相当部へのインプラント上部構造装着前後の口腔内写真(別冊No.46A)と検査時の口腔内写真(別冊No.46B)を別に示す。アの器具は抵抗を保って挿入でき、イの器具は挿入することができないように調整した。

その理由はどれか。1つ選べ。
a 上部構造体は回転しやすい。
b 上部構造体の硬度が大きい。
c インプラント体は軟組織付着が弱い。
d インプラント体は被圧変位量が小さい。
e インプラント体は圧刺激への感受性が低い。
108D47
30歳の女性。下顎右側第一大臼歯の疼痛を主訴として来院した。口腔内検査により、歯と歯周組織には異常を認めない。右側頰部の触診により圧痛を認め、当該歯の歯痛が誘発される。痛みが誘発される部位を患者に示させた写真(別冊No.47)を別に示す。

治療として適切なのはどれか。1つ選べ。
a 咬合調整
b 抗菌薬投与
c 神経ブロック
d 表面麻酔薬塗布
e 咀嚼筋ストレッチ
108D48
55歳の男性。歯の擦り減りを主訴として来院した。歯ぎしり音を睡眠同伴者に指摘されるという。睡眠時ブラキシズムと診断し、歯科的治療を行った。残存歯のポケット深さはすべて3mm以下、動揺度は0であった。初診時の口腔内写真(別冊No.48A)と睡眠時の使用を指示した装置装着時の口腔内写真(別冊No.48B)を別に示す。


この装置の主な目的はどれか。1つ選べ。
a 歯周疾患の予防
b 咀嚼機能の改善
c 呼吸機能の改善
d 歯と歯冠修復物の保護
e 覚醒時の非機能的運動の是正
108D49
13歳の女子。咬み合わせが悪いことを主訴として来院した。初診時の顔面写真(別冊No.49A)、口腔内写真(別冊No.49B)及びエックス線写真(別冊No.49C)を別に示す。セファロ分析の結果を図に示す。




正しい所見はどれか。2つ選べ。
a 骨格性Ⅱ級
b AngleⅡ級1類
c 小さいanterior ratio
d 上顎左側側切歯の先天欠如
e 下顎の負のarch length discrepancy
108D50
56歳の男性。左側下顎智歯の抜去目的で来院した。本人持参の健康診断の結果を示す。

根拠となったのはどれか。すべて選べ。
a 血 圧
b HbA1c
c 空腹時血糖
d トリグリセライド
e 総コレステロール
108D51
55歳の男性。下顎右側臼歯部のブラッシング時の痛みを主訴として来院した。同部位の補綴装置を除去し、精査したところ根尖部に異常はなく、プロービング深さは2mmである。歯周外科治療を行うこととした。外科治療前、外科治療中および外科治療後6か月の口腔内写真(別冊No.50)を別に示す。

行った治療はどれか。1つ選べ。
a 小帯切除術
b 遊離歯肉移植術
c 両側乳頭弁移動術
d 歯肉弁側方移動術
e 歯肉結合組織移植術
f 歯肉弁歯冠側移動術
g 歯肉弁根尖側移動術
h 半月弁歯冠側移動術
108D52
29歳の女性。開口困難を主訴として来院した。数年前から開口時に関節部にクリック音があったが現在は消失している。受動的開口域は26mmであった。初診時に測定した左右側方限界運動と最大開閉口運動を行う際の下顎切歯点の運動路の正面観(別冊No.51)を別に示す。

考えられる診断名はどれか。1つ選べ。
a 右側復位性関節円板障害
b 左側復位性関節円板障害
c 両側復位性関節円板障害
d 右側非復位性関節円板障害
e 左側非復位性関節円板障害
f 両側非復位性関節円板障害
108D53
フッ化物洗口法を実施しているA小学校と実施していないB小学校における1年時と6年時の1人平均DMF歯数を図に示す。

フッ化物洗口法による齲蝕抑制率を求めよ。
ただし、小数点以下第1位を四捨五入すること。
解答:①②%