
さて、エラスチンです。
こういうのもなんですが、国家試験的にはあんまり…。時間は割かなくてもいいかと思います。
正味、5分かな〜。
というわけで、ざっくり読んでいただければと思います。
エラスチンとは
エラスチンはコラーゲンとともに結合組織を形成している線維性のタンパク質。
組織のハリのような弾性作用に関与しています。
弾性線維の主成分なんです。なので、あかちゃんの肌のようにムチムチな弾力性を与えるんですね。
組織の伸び縮みに関与するタンパク質なので、血管壁(特に大動脈)や靱帯などに多量に含まれています。
口腔領域の組織では、歯肉固有層や歯髄の血管壁にみられます。
エラスチンの分子形態

エラスチンは組織学的には形がぐちゃぐちゃしている線維状の物質。
その線維を電子顕微鏡で観察すると2つの異なる成分が存在しています。
主な成分は周期性を示さない無定形の枝分かれした線維(エラスチンタンパク質)。
エラスチン線維の90%以上を占めています。
そして、この無定形の成分の周囲にエラスチン線維特有の細い線維(直径約10~13nm) が配置されています。
エラスチンは(Pro-Gly-Val-Gly-Val)nのアミノ酸を繰り返します。
ここは、コラーゲンに観察されるような(Gly-X-Y)nのアミノ酸配列とは違いますね。
成熟したエラスチンでは、コラーゲンと同様に多くの架橋構造を持ちます。その際には、デスモシンやイソデスモシンなどが関与します。
エラスチンの生合成
エラスチンの生合成も普通のタンパク質の生合成と同様です。
DNAからmRNAへ転写後、小胞体上でリボソームがペプチドを合成。
粗面小胞体に取り込まれたペプチドは、微小管を通じてゴルジ体に輸送された後、小胞に組み込まれ細胞膜と融合して細胞外へ分泌されます。
次いでデスモシンやイソデスモシンを形成して、弾性に富んだ不溶性の線維が形成されます。
といった具合にエラスチンではさらっと望みたいところです。
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