象牙質の有機成分:ホスホホリンなど(象牙質リンタンパク)【生化学】



ホスホホリン

今回は象牙質の有機成分

とはいっても、ほとんど骨と一緒です

象牙質特有のタンパク質だけを暗記してくださればと思います。

ポイントは以下の2点です。

ポイント

① 象牙質特有のタンパク質はホスホリンと象牙質シアロタンパク質である。

② 骨特有にみられる有機成分との区別がつけられるようにする。

過去問

112C4
象牙質に最も多く含まれる非コラーゲン性タンパク質はどれか。1つ選べ。
a ホスホホリン
b オステオカルシン
c オステオポンチン
d 象牙質シアロタンパク質
e 象牙質マトリックスタンパク質1

▼参考となる過去問はこちらから▼

生化学:歯と歯周組織の生化学

生化学:歯と歯周組織の生化学(計5問)【歯科医師国家試験】(2023年2月19日更新)

19/02/2023

コラーゲン

象牙質は約18%ほどタンバク質を含み、その主な成分はⅠ型コラーゲンです。

コラーゲンは象牙質の石灰化に必要なもので、線維上の holezone はアパタイト結晶の沈着に関係しています。

一般的なコラーゲンと本質的に同じですので、下記の記事もご参考にください。

▼参考となるテキストはこちらから▼

コラーゲン

コラーゲン:構造から種類、特徴まで【生化学】

20/05/2020

非コラーゲン性細胞外マトリックス

ホスホホリン(象牙質リンタンパク:DPP)

象牙質の非コラーゲン性タンパク質の約60%を占めるリンタンパク質。

化学構造の特徴は、全アミノ酸残基の75%以上をセリンとアスパラギン酸が占めます。

セリン残基の70〜80%がリン酸化されホスホセリンの形になっています。

Caイオンとの結合能が高<、象牙質における初期石灰化に深く関与すると考えられています。

象牙質シアロタンパク質

シアル酸を多くもつ象牙質特有のタンパク質です。

もともと、象牙質シアロタンパク質はホスホホリンは連続した1 本のポリペプチド鎖として象牙芽細胞が合成します。

その後、切断されて象牙質シアロタンパク質とホスホホリンというかたちになります。

まとめ

ほとんどまとめることがないぐらいですが、骨の有機成分の記事と一緒にご参照くださればと思います。

▼参考となるテキストはこちらから▼

骨の有機質成分:オステオカルシン・オステオポンチン

骨の有機質成分:オステオカルシン・オステオポンチンなど【生化学】

31/05/2020

RDG配列やGlaタンパク質に関する内容も記載しています。

最低限、下の表を覚えていただければ、国試には十分に立ち向かえると思えます。

▼参考となる過去問はこちらから▼

生化学:歯と歯周組織の生化学

生化学:歯と歯周組織の生化学(計5問)【歯科医師国家試験】(2023年2月19日更新)

19/02/2023



1 個のコメント

  • ホスホホリンは接着性タンパク質ですがRGD配列をもちません。
    最後の表は誤りだと、思います。

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