言語・情動の発達【成長発育】(2020年6月28日更新)



情動・言語の発達

今回の内容は、言語と情動の発達です。

ポイントは以下です。

ポイント

・3歳で文章構造が確立、5歳で発音も含めて発話の完成

・恐れの出現時期と対象の変化に着目

個人的には、最後にとりあげた子供とメディアの影響や、社会と子供の関係といった内容が今後、着目されてくるかな予想しています

▼参考となる過去問はこちらから▼

小児の発達

成長発育: 原始反射、運動・情動・言語などの発達(計20問)【歯科医師国家試験】(2020年6月15日更新)

18/06/2020

言語の発達

言語の発達

言語は中枢神経と環境が複雑に関わり合いながら発達していきます。

⾔語の発達は個⼈差が⼤きいですが、3 歳を超えても⾔語の出現が⾒られない場合は難聴や精神遅滞などの中枢神経疾患を疑う必要があります。

0歳〜1歳

産まれて間もない生後2〜3か月ころには声を出して笑います。

その後、9〜10ヶ月ころには、哺語(意味のない声)を発するようになり、同時に聴覚の発達においても他人の声を聞き分けられるようになります。

1歳〜2歳

1歳ころで、「ママ」や「パパ」といった1〜3語と言えるようになり、「おいで」や「ちょうだい」といった簡単な言葉を理解できるようになります。

たった一つの単語からなるものを一語文と呼ばれたりもします。

まさに、「1」歳で「1」語文ですね。

2歳〜3歳

2歳ころからは「アメ、コンコン(雨が降っている)」や「ワンワン、マンマ(犬がご飯をたべている)」といった、2つの単語で成り立つ2語文がみられます。

さらに、2歳6ヶ月ころから、「明日」や「今日」といった時制の使い分けができるようになります。

3歳〜5歳

3歳ころには、発音は未熟ですが「僕は3歳でしゅ(サザエさんのタラちゃんなんかを思い出しみてくださいね)」といった主語と述語が確立した文章構成を話せるように。

これを話文構造の確立と言ったりもします。

語数の発達も著しく、幼児特有の造語なども多くみられるのが特徴です。

発達には個人差が多いですが、3歳までに2語文が話せない場合は、難聴や知的能力障害、広汎性発達障害などを疑います

5歳以降

5歳になると、言葉の面では会話の適応期。

「僕は5歳ですっ(キリ)」といったように、発音を含めた発話が完成します。

あとに出てくる情動もそうですが、だいたい5歳くらいになるともろもろの発達の分化が完成に近づいてきます。

情動の発達

情動の定義はさまざまですが、⼀般的には脳内の中で急速に引き起こされる感情の動きのことです。

⻭科における⼩児の対応では、特に、恐怖や不安にいかに対応するかがとても重要になってきます。

情動の分化

情動の分化

出生直後は、興奮だけなものが、3ヶ月ころになると「快・不快」が出現

6ヶ月ころには恐れや嫌悪、怒りなどがみられるようになります。

自分の命を守るためにも不快を系統とした分化が早いわけですね。

その後、1歳ころには愛情や得意がみられ、2歳までには嫉妬や喜びが分化していきます。

そして、5歳ころまでには大人と同じように一通りの情動が備わってきます

恐れの変化

恐怖の変化

さて、一通りの情動の分化をみたので、次は恐れについて確認していきます。

他の情動と同じように、年齢とともに、恐れの対象も変化していきます。

まず、恐れは6ヶ月ぐらいに出現

そして、2〜3歳ころまでは、突然の物音やまぶしい光、大きな騒音、見慣れない物や場所などの直接的に刺激が恐れの対象となります。

しかし、4〜5歳ころになると、恐れとともに不安があらわれ危害を加えそうな人や動物、一人でいること、暗闇などが恐怖の対象となります。

恐れの対象が明確ではないようなものが苦手になってくるといったところですね。

さらに発達が進み、6歳ころになると、今度はおばけや泥棒、病気、死など抽象的なものが恐れの対象になります。

そして、それと同時に騒音や見慣れない人や物に対する恐れは減少していきます。

つまり、2〜3歳のころにお化けの話などをしても、ちんぷんかんぷんというわけです。

むしろ、強い物理的な刺激が幼児にとっては恐怖なため、診療の際に大きな音を立てるのは避けたほうがいいということですね。

あまりにデリカシーがないことばっかりやっていると、歯医者さんが嫌いになってしまうかもというわけです。

幼少期の体験は成人になっても影響することも。

恐怖の変化を学習することは、歯科と患者さんの長い関わりに合いの入り口としても、とても重要になってくるというわけです。

発達に及ぼすメディアの影響

最後はちょっと変り種を一つ。

2003年の日本小児科学会の研究で、テレビの視聴時間が長い子供ほど言葉の発達が遅れている傾向が明らかになりました

例えば、授乳時のスマートフォンの使用などの母親の態度が言葉の遅れを引き起こすとも考えられています。

細かい内容は控えますが、小児歯科の場合、子供と社会の変化の関係性を無視することはできません。

齲蝕が少なくなる一方で、偏食や食事の仕方、家族間の関係などが今後着目してみなければならない問題としてもあげられると思います。

まとめ

というわけで、言語の発達から情動の発達をみてきました。

ポイント

・3歳で文章構造が確立、5歳で発音も含めて発話の完成

・恐れの出現時期と対象の変化に着目

ここらへんの内容についての暗記事項はもうすでにご存知かと思いますので、粛々と対応していきたいです。

個人的には、最後にとりあげた子供とメディアの影響やそれこそ虐待、栄養、口腔周囲筋の発達といった現代ならではの内容が着目されてくると予想しています。

やたらに問診のようなものを絡ませた問題も多々みられるので意識されてもいいかと思います。

▼参考となる過去問はこちらから▼

小児の発達

成長発育: 原始反射、運動・情動・言語などの発達(計20問)【歯科医師国家試験】(2020年6月15日更新)

18/06/2020



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