【口腔外科学】巨赤芽球性貧血・悪性貧血(2019年11月5日更新)



・骨髄細胞のDNA合成障害により、巨赤芽球が出現するものの総称。

・参考となる過去問はこちら

原 因

ビタミンB12欠乏性貧血
①悪性貧血:自己免疫の関与(抗胃壁細胞抗体や抗内因子抗体産生のため内因子欠乏によって生じるビタミンB1の吸収不足)
②胃全摘出後の長期経過による貧血

葉酸欠乏性貧血:葉酸の摂取、吸収不足

症 状

・貧血の一般症状

Hunter 舌炎、平滑舌

・消化器症状(胃粘膜萎縮や胃癌の合併)

・神経症状(四肢末梢のしびれ、知覚麻痺)

葉酸欠乏性貧血では消化器症状や神経症状はみられない

検査所見

・骨髄穿刺による巨赤芽球の所見

大球性の正色素性または高色素性貧血

・核の右方移動

・抗胃壁細胞抗体、抗内因子抗体陽性(悪性貧血の場合)

・長期経過症例では汎血球減少がみられることがある

・血清ビタミンBの減少、血清葉酸の減少(葉酸欠乏性貧血の場合)

・Schilling 試験陽性(ビタミンB12欠乏性貧血の場合))

治療

・ビタミンB12欠乏性貧血(筋肉注射など)

・葉酸欠乏性貧血(葉酸製剤の経口投与)



コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください