
・骨髄の造血幹細胞の腫瘍化に伴い白血球が異常に増殖する疾患。
・原因は遺伝子変異や染色体異常、放射線障害など
・参考となる過去問はこちら
病 態
分 類
・急性と慢性、骨髄性とリンパ性に分類される。
頻度・好発年齢
・急性白血病は成人に多い。
・急性骨髄性白血病が白血病全体の50%以上の割合を占める。
・リンパ性白血病は小児にみられやすい。
症 状
・全身の倦怠感や発熱、易感染性:貪食能をもたない白血球の増加のため
・貧血症状:赤血球数の減少のため
・出血傾向:血小板数の減少のため
・リンパ節腫脹、肝脾腫
・ 歯肉の浮腫性腫脹、歯肉壊死、口臭
検査所見
・ギムザ染色にてアズール顆粒を多く含む白血病細胞(骨髄芽球)の増殖。
・針状のAuer小体を形成(アズール顆粒の一部が融合)
・白血球数は急性、慢性ともに増加
・赤血球数は急性、慢性ともに減少
・血小板数は急性では減少、慢性では変わらず
・骨髄性白血病の鑑別
急性骨髄性白血病 | 慢性骨髄性白血病 | |
フィラデルフィア染色体 | みられない | みられる |
Auer 小体 | みられる | みられない |
白血病裂孔 | みられる | みられない |
アルカリホスファターゼ指数 | 低下しない | 低下する |
・リンパ性白血病の鑑別
急性骨髄性白血病 | 急性リンパ性白血病 | |
ペルオキシダーゼ染色 | 陽性 | 陰性 |
PAS 染色 | 陰性 | 陽性 |
治 療
急性白血病
・骨髄移植
・抗悪性腫瘍薬投与
慢性白血病
・骨髄移植
・化学療法(イマチニブ、ヒドロキシウレアなど)
・インターフェロン療法
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