【口腔外科学】白血病(2019年11月5日更新)



・骨髄の造血幹細胞の腫瘍化に伴い白血球が異常に増殖する疾患。

・原因は遺伝子変異や染色体異常、放射線障害など

・参考となる過去問はこちら

病 態

分 類

・急性と慢性、骨髄性とリンパ性に分類される。

頻度・好発年齢

・急性白血病は成人に多い。

・急性骨髄性白血病が白血病全体の50%以上の割合を占める。

・リンパ性白血病は小児にみられやすい。

症 状

・全身の倦怠感や発熱、易感染性:貪食能をもたない白血球の増加のため

貧血症状:赤血球数の減少のため

出血傾向:血小板数の減少のため

リンパ節腫脹、肝脾腫

・ 歯肉の浮腫性腫脹、歯肉壊死、口臭

検査所見

・ギムザ染色にてアズール顆粒を多く含む白血病細胞(骨髄芽球)の増殖。

・針状のAuer小体を形成(アズール顆粒の一部が融合)

・白血球数は急性、慢性ともに増加

・赤血球数は急性、慢性ともに減少

・血小板数は急性では減少、慢性では変わらず

・骨髄性白血病の鑑別

急性骨髄性白血病 慢性骨髄性白血病
フィラデルフィア染色体 みられない みられる
Auer 小体 みられる みられない
白血病裂孔 みられる みられない
アルカリホスファターゼ指数 低下しない 低下する

・リンパ性白血病の鑑別

急性骨髄性白血病 急性リンパ性白血病
ペルオキシダーゼ染色 陽性 陰性
PAS 染色 陰性 陽性

治 療

急性白血病
・骨髄移植
・抗悪性腫瘍薬投与

慢性白血病
・骨髄移植
・化学療法(イマチニブ、ヒドロキシウレアなど)
・インターフェロン療法



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