
個人的に嫌だな〜と思う学校歯科医所見と事後処置。
ポイントは学校歯科医所見に書く内容はCは除くということ。そして、事後処置はCがあれば治療するということです。
といっても練習するのが一番いいかと。
下に過去問の紹介がありますので、ぜひ、お使いください。
目次
学校歯科健診
定期健康診断や就学時に行われる一つ。基本的には、視診型の診査で行われます。
診査項目は、現在歯や喪失歯、要注意乳歯、歯周疾患、不正咬合の有無です。
健康診断の結果は21日以内に通知。
健診の内容によって予防処置や治療の指示を行います。
診断の流れ

福岡県学校歯科医会HP 引用
まずは、一連の流れと要点だけみていきたいと思います。
上の表でいうと左から記入していきます。
1.保健調査表で本人の問題点を確認

何か障害をもっているかなど。
2.顎・顔面の状態を外部から診査

異常があれば学校歯科医所見欄に記入します。
3.顎関節

顎関節部に指を当て、口を開閉させて顎関節の状態の診査。
定期的観察が必要→1
専門医(歯科医師)による診断が必要→2
4.歯列・咬合

口を開閉させて歯列・咬合の状態を検査
定期的観察が必要→1
専門医(歯科医師)による診断が必要→2
5.歯垢

噛み合わせた状態で前歯部の歯垢の付着状態を検査する
歯面の1/3以下→1
歯面の1/3を超える→2
6.歯肉の状態

噛み合わせた状態で歯垢の付着状態を考えたうえ、前歯部の歯肉の状態を検査。
定期的観察が必要 GO→1
専門医(歯科医師)による診断が必要 G→2
7.歯の状態

口を開けて歯の状態を検査
要観察→CO
要治療→C
8.その他
粘膜やその他の口の状態を検査し、相談があればそれに応じる。
歯 式

現在歯、むし歯、喪失歯、要注意乳歯および要観察歯は記号を用いて、歯式を該当する箇所に記入。
現在歯:ー、/、\

現在歯は乳歯、永久歯ともに該当する歯に斜線または連続線で消します。
喪失歯:△

「むし歯」が原因で喪失した永久歯のみ。
外傷や便宜的な抜歯などで喪失した歯や乳歯の喪失歯は記入しません。
要注意乳歯:☓

保存するかどうかを慎重に考える必要がある乳歯。
処置歯:○

乳歯と永久歯とともにむし歯による処置歯
充填や補綴により歯の機能を営むことができる歯です。
未処置歯:C

乳歯と永久歯とともにむし歯がある未処置歯。視診にて明らかなう窩が確認できる歯です。
むし歯の治療中や治療後のむし歯により再治療が必要な未処置はCとします。
要観察歯:CO

視診にて明らかなう窩は確認できない。むし歯の初期病変の徴候を注意深く観察する必要のある歯です。
徴候は白濁や白斑、褐色斑のこと。最近では、隣接面や修復物下部の着色変化なども加えられました。
その他の病変または異常

口内炎、口角などの疾病や上唇・舌小帯付着異常、中心結節、過剰歯、先天性欠如の疑い、エナメル質形成不全などの異常があれば記入します。
学校歯科医所見

CO要相談、要注意乳歯、GO、G,補綴を要するなどそのほかに注意すべき事項を記入。
・「歯肉の状態」が1のものについてはGO、2のものについてはGを記入します。
・「歯列・咬合・顎関節」が、1または2の場合、その状態を記入。
例:顎-1または顎-2、不正咬合-1または不正咬合-2など記入します。
事後処置

学校においては事後処置を具体的に記入します。
受診勧告や清掃指導、食生活指導、健康相談など。
健全な者
現在のよい状態を続けるように指導します。
C、G、顎関節の異常、不正咬合などがある場合
診断と治療、または精密検査を受けるように指示します。
COがある者、G O 、G O でC O もある場合
学校で歯・口腔の清掃や生活の指導を行います。
C、G、顎関節の異常、不正咬合があり、COもGOもある場合
診断と治療、または精密検査を受けることを指示。また、学校でこれと併行して、歯・口腔の清掃や生活の指導を行います。
まとめ

いろいろみてきた学校歯科健診。
特に嫌だな〜と思う箇所は、学校歯科医所見と事後処置です。
改めて整理。
学校歯科医所見に書くもの
・要注意乳歯
・GO
・G
・補綴を要する場合
・歯列や顎関節など
Cは治療なのでわざわざ書きません。
そして事後処置は
・COやGOがあれば予防へ
・CやG、COとGOなどが混ざっていたら治療と予防へ
とは言っても、この範囲を理解するには練習するのが一番いいかと思います。
歯式と事後処置とともに解けると幸いです。
▼参考となる過去問はこちらから▼
【歯科医師国家試験】衛生学:公衆衛生 〜 学校保健 〜(計29問)
▼まとめた教材はこちらから▼

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