【高校生物】DNA・遺伝子・染色体の違いを「本」で例える!



DNA・遺伝子・染色体の違い

DNA・遺伝子・染色体の違い

いきなりですが、みなさんはこの問題が解けるでしょうか。

110C2

単一遺伝子病に関連するのはどれか。1つ選べ。
a 染色体数の異常
b メンデル遺伝形式
c 常染色体の構造異常
d 性染色体の構造異常
e 胎生期ウイルス感染

第110回の歯科医師国家試験の必修問題です。当時、正答率は50%を下回りました。

普通は問題文から、単一遺伝子病が理解しないといけないと思います。しかし、高校の生物レベルの知識だけでも、正解選択肢にたどり着くことができます。

そこで、今回はDNA・遺伝子・染色体の違いを「本」に例え、違いをはっきりさせたいと思います。

DNA・遺伝子・染色体の違い

メディアでも日常生活内でも、DNAと遺伝子は同じようなものとして扱われていることが多いです。

しかし、厳密にはDNAと遺伝子ではみている範囲が違います。

本で例えると、下記のような感じです。

・DNAが「文字」

・遺伝子が「文章」

・染色体が「一冊の本」

このように例えると、DNAと遺伝子でみている次元が違うことがわかると思います。

料理でいうと、DNAが「材料」、遺伝子が「レシピ」、出来上がる「料理」が染色体とらえてもいいかもしれません。

DNAとは

それでは、具体的に何が違うのでしょうか。

DNAはデオキシリボ核酸というただの「物質」です。

デオキシリボース(糖)・リン酸・塩基からなるヌクレオチドで構成され、このDNAがないと、遺伝子や染色体、タンパク質など何も作られません。

本で例えると「文字」

文字がないと文章も一冊の本も仕上がりません。

遺伝子とは

最小に単位がDNAとわかったので、次は遺伝子です。

遺伝子とはなにか。

それは、遺伝子とは体を作るために必要な情報のことをいいます。

体といっても形を作るものでだけではなく、消化酵素や神経伝達物質などタンパク質ならすべて含まれます。

これを本に例えると「文章」のようなもの。文字と文字がつながることで、文章というものが出来上がり、わたしたちは情報を受け取れます。

遺伝子も同じです。

DNAという物質が連なり並ぶことで体を作るのに必要な情報が出来上がります。

例えば、AGCU…ATTと並べば「筋肉を作って!」とか、CGUTAA…と並べば「皮膚を作って!」など。

このように慣習的にDNAと遺伝子という言葉を使っていますが、ただの物質と情報では意味が異なることがわかっていただけたでしょうか。

染色体とは

それでは、最後は染色体です。

染色体というのは、DNAや遺伝子などが集まった棒状の構造物です。

例えると、これが「一冊の本」という形になります。

文字が繋がり、文章となり、一冊の本となる。DNAという物質が繋がり遺伝子となり、遺伝子たちが集まって染色体となる。

さらに、ヒトは染色体を23対の46本持っています。これも例えるなら、46冊の本を持っているとイメージしてもらえればと思います。

もう一度まとめると下記のようになり、DNA・遺伝子・染色体では、厳密にみている次元が違うということがわかると思います。

・DNA=「文字」

・遺伝子=「文章」

・染色体=「一冊の本」

遺伝子異常・染色体異常

冒頭に過去問をみたので、そちらも解けるように遺伝子異常・染色体異常もみていきます。言葉の通りなのですが、遺伝子異常は遺伝子の異常、染色体異常というのは染色体の異常です。

これも、小難しい話を避けてたいと思います。

例えば、一冊の本の中で、文字や文章が少し欠けていたとしても、本は読み切れると思います。

しかし、46巻も続く物語の中で1巻だけ無くなったとするとどうでしょう。物語を読み進めるのも大変ではないでしょうか。

遺伝子異常も染色体異常も同じような関係です。

なので、遺伝子異常と染色体異常では、生存に関わる重要度が変わってきます。

みなさんも、口腔外科の教科書で勉強している病気も遺伝子病が多いのはそのためです。例外を除けば、染色体異常はなかなか生命を続けることができません。

染色体異常の場合は、重度の障害がみられるのもそのためです。

過去問

それでは、冒頭にあった過去問です。

110C2

単一遺伝子病に関連するのはどれか。1つ選べ。
a 染色体数の異常
b メンデル遺伝形式
c 常染色体の構造異常
d 性染色体の構造異常
e 胎生期ウイルス感染

解答&解説:表示

 

細かい知識を身につけることも大事です。しかし、細かいが故にたくさん覚えることが増えてしまいます。

なので、間違い選択肢をきって、正解へたどり着くのも一つのテクニックかと思いますので、参考にしてくだい。

まとめ

今回は、高校生物レベルでのお話でした。

そして、DNA・遺伝子・染色体を下記のように例えました。

・DNAが「文字」

・遺伝子が「文章」

・染色体が「一冊の本」

汎用性がなさそうに思えますが、この後に出てくる常染色体優性遺伝常染色体劣性遺伝といった言葉を理解するためにも重要な内容です。

歯学部への入試が理科1科目ということもあるため、科目によっては高校の時に触れていない内容もあると思います。

化学の平衡なんかも、過換気症候群を理解するのに大事です。

またどこかで、高校の生物・化学を扱いたいと思いますので、内容を忘れてしまった方は、ご参考までにどうぞお読みください。



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ABOUTこの記事をかいた人

上原 秀一

株式会社S.A.V.N代表取締役/Dental Youth 講師/歯科医師/歯科医師国家試験講師としてだけではなく小中高生に対しての指導も行う。哲学的な思考をベースに物事を新しい切り口で捉え直す。