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病態
線維性結合組織あるいは肉芽組織の増殖からなる非腫瘍性の腫瘤。歯の存在する歯肉に限局して生じ、歯根膜や歯肉、歯槽骨膜などの細胞に由来する。
原因
・慢性的な物理的剌激や炎症など
・妊娠性エプーリスの場合は、女性ホルモンの関与が考えられている。
症状
・多くは無痛性で緩慢に増殖。
・しばしば有茎性を示す。
・色調は正常の粘膜色または赤色
・歯肉癌は表面凹凸不整、境界やや不明瞭な易出血性の腫瘤を示す。さらに、しばしば歯槽骨の吸収がみられる。
好発年齢・好発部位
• 20〜30代の女性
•上顎前歯部の唇側の歯間乳頭部
検査所見
病理組織所見
・肉芽腫性エプーリス:炎症性肉芽組織の増殖がみられる。最もみられやすいエプーリスの1つ。
・線維性エプーリス:豊富な線維性結合組織の増殖を主体。細胞は少なく、線維腫と類似した像を示す。
・骨形成性エプーリス:線維性エプーリスの一部に骨組織の形成がみられる
・血管腫性エプーリス:上皮下に拡張した毛細血管の増殖がみられ、血管腫と類似。
・先天性エプーリス:顆粒細胞腫に似た像がみられる。
・妊娠性エプーリス:初期は肉芽腫性、後期は血管腫性の像がみられる。
・巨細胞性エプーリス:上皮下に多数の炎症性巨細胞をみられる。
治療
・骨膜を含めて切除
・再発や歯間乳頭部から広がる場合は、エプーリスの由来となる歯の抜去や歯槽骨の削除を検討する。
・妊娠性エプーリスは経過観察のみ←分娩後に自然消退するため
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