【口腔外科学】角化嚢胞性歯原性腫瘍(歯原性角化嚢胞)



2005年分類の角化囊胞性歯原性腫瘍は、2017年分類では「歯原性角化囊胞」となり、歯原性腫瘍から歯原性囊胞に変更。

▼参考となる過去問はこちら▼

舌癌

【歯科医師国家試験】舌癌【2019年10月15日更新】

15/02/2019

病態

症状

・顎骨の無痛性膨隆。

・増大により羊皮紙様感を示すこともある。

・嚢胞内容物は粥状またはオカラ状の角化物。

基底細胞母斑症候群の症状としてみられることがある。

・まれに癌化することがある

好発年齢・好発部位

・10〜20代の男性

・下顎角~下顎枝内

検査所見

画像所見

・境界明瞭な単胞性または多胞性のエックス線透過像。

多胞性ではホタテ貝状所見を示すことがある。

病理組織所見

・重層扁平上皮と線維性結合組織で作られた嚢胞壁様構造。

・嚢胞腔内には豊富に角化物が貯留。

・重層扁平上皮には錯角化がみられる。

・本体とは独立して小嚢胞(娘嚢胞)がみられることがある。

・線維性結合組織中に歯原性上皮の塊(上皮島)がみられることがある。

鑑別ポイント

・含歯性嚢胞では上皮の角化がない。

・エナメル上皮腫ではエナメル器に類似した細胞がみられる。

治療

・周囲の骨の削除も含めて摘出。

・大きな病巣では顎骨を切除する場合もある。

注意

娘嚢胞や歯原性上皮島が存在するため、単純摘出では再発しやすい

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舌癌

【歯科医師国家試験】舌癌【2019年10月15日更新】

15/02/2019



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