
2005年分類の角化囊胞性歯原性腫瘍は、2017年分類では「歯原性角化囊胞」となり、歯原性腫瘍から歯原性囊胞に変更。
▼参考となる過去問はこちら▼
病態
症状
・顎骨の無痛性膨隆。
・増大により羊皮紙様感を示すこともある。
・嚢胞内容物は粥状またはオカラ状の角化物。
基底細胞母斑症候群の症状としてみられることがある。
・まれに癌化することがある
好発年齢・好発部位
・10〜20代の男性
・下顎角~下顎枝内
検査所見
画像所見
・境界明瞭な単胞性または多胞性のエックス線透過像。
・多胞性ではホタテ貝状所見を示すことがある。
病理組織所見
・重層扁平上皮と線維性結合組織で作られた嚢胞壁様構造。
・嚢胞腔内には豊富に角化物が貯留。
・重層扁平上皮には錯角化がみられる。
・本体とは独立して小嚢胞(娘嚢胞)がみられることがある。
・線維性結合組織中に歯原性上皮の塊(上皮島)がみられることがある。
鑑別ポイント
・含歯性嚢胞では上皮の角化がない。
・エナメル上皮腫ではエナメル器に類似した細胞がみられる。
治療
・周囲の骨の削除も含めて摘出。
・大きな病巣では顎骨を切除する場合もある。
注意
娘嚢胞や歯原性上皮島が存在するため、単純摘出では再発しやすい
▼参考となる過去問はこちら▼
コメントを残す