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病態
・歯原性上皮細胞からなる腫瘍で、過誤腫的側面があるとされる。
症状
・顎骨の無痛性膨隆
好発年齢・好発部位
・若年者(10代)に多い。
・約半数が上顎犬歯部。次いて下顎の前歯部~小臼歯部。
検査所見
病理組織所見
・腫瘍は円柱または高円柱状の細胞が配列した腺管様構造がみられる。
腺管様構造
腺腫様歯原性腫瘍でみられる構造は真の腺管ではない。 腺管構造とは、唾液腺などの腺組織にみられる構造。しかし、腺腫様歯原性腫瘍では腫瘍細胞の配列が腺管と類似しているため「腺管様構造」とよばれている。
・腺管様構造とは別に花冠状構造がみられる。円柱状細胞が2層に配列し周囲を紡錘形の細胞が取り囲んでいる。
花冠(かかん)状構造
頭にのせる花輪(花冠)状にみえることからつけられた名称。 立方状細胞や円柱状細胞が互いに向き合って2層に放射状に配列する。
・粒状の石灰化物がみられる
画像所見
・境界明瞭で類円形の単胞性エックス線透過像。
・エックス線透過像の中に不透過像の点在がみられる。(石灰化物)
・しばしば埋伏歯を含むことがある。
治療
・摘出術。
ラベル名
・周囲が厚い線維性被膜に囲まれているため、摘出が容易。再発はほとんどない。
・嚢胞形成性疾患ではないため、含歯性嚢胞やエナメル上皮腫のような開窓療法は行われない。
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