
2005年分類の石灰化囊胞性歯原性腫瘍は,2017年分類では「石灰化歯原性囊胞」となり、歯原性腫瘍から歯原性囊胞へ変更。
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病態
歯堤上皮由来の細胞に裏装された嚢胞様構造物で、腫瘍的性質を有している。
症状
・顎骨に無痛性の膨隆。
・ときに羊皮紙様感。
好発年齢・好発部位
・10〜30代。
・上下顎前歯部や小臼歯部の顎骨内に多くみられる。
検査所見
病理組織所見
・エナメル器様の構造を示す上皮と線維性結合組織による嚢胞様構造を形成。
・上皮は円柱状の基底細胞とエナメル器に類似した多角形から星状の腫瘍細胞がみられる。
・上皮内に幻影細胞(ghostcell) がみられる
石灰化上皮性歯原性腫瘍や腺腫様歯原性腫瘍との鑑別ポイント
・石灰化物の散在がみられる。
・若年者では歯牙腫の合併がみられる。
画像所見
・境界明瞭で単胞性のエックス線透過像。
・エックス線透過像に不透過像が点在する。(石灰化物)
・しばしば、埋伏歯や歯牙腫様の構造を含むことがある。
治療
・摘出と周囲骨の削除
臨床的に増殖傾向を示すため、単純な摘出では再発しやすい。
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