尋常性天疱瘡(2019年11月26日更新)【口腔外科学】



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病態

自己免疫機序による水疱性疾患。原因はデスモグレイン1、3に対するlgG自己抗体の産生と考えられている。

症状

・皮膚、粘膜に破れやすい水疱。

・初発は口腔内が多い。

・口腔粘膜の水疱は自潰して有痛性びらんとなる。

Nikolsky現象

粘膜上皮が擦過で容易に剥離する現象。

好発年齢・好発部位

・40〜50代。

・口腔内では頬粘膜や軟口蓋が多い。

検査所見

病理組織所見

・棘融解:棘細胞の細胞間接着の破壌。

・上皮内水疱:基底細胞層より上部に形成される水疱。棘融解が起こっているため。

・蛍光抗体法で棘細胞間のlgGの沈着

Tzanck細胞

剥離した水疱内に遊離した有棘細胞。

臨床検査所見

・抗デスモグレイン抗体の陽性

・γーグロブリン値の上昇

治療

・副腎皮質ステロイド(プレドニゾロン)の全身投与。

・免疫抑制薬(シクロスポリン)の投与。

・重症例ではγーグロブリンの大量投与など。

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