Sjögren症候群(2019年12月6日更新)【口腔外科学】



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病態

涙腺や唾液腺の分泌障害を主徴とする自己免疫疾患。原因は涙腺や唾液腺導管上皮に対する自己抗体。

症状

・口腔乾燥症(ドライマウス)や乾燥性角結膜炎(ドライアイ)。

・唾液腺腫脹(耳下腺は両側性に腫脹しやすい)

・角膜びらんや口腔粘膜の萎縮、多発性う蝕、摂食・唖下障害

好発年齢・好発部位

・40-50代の女性

・男女比は1:15〜20

検査所見

病理組織所見

・小唾液腺(口唇腺)生検で導管周囲のリンパ球浸澗、腺房や導管の萎縮・破壊など。

・4mm2 の検索で、導管周囲に50 個以上のリンパ球浸潤(focus)を1 つ以上認めることが診断基準の1つ。

画像所見

・唾液腺シンチグラフィ:唾液腺の99mTcO4-の取り込みと排泄の低下

・唾液腺造影:導管拡張と大小不同の点状不透過像(アップル・ツリー)

臨床検査所見

・抗核抗体、リウマトイド因子(RF)の陽性。

・唾液分泌低下:ガムテストまたはSaxonテストで唾液分泌量の低下。

・Schirmer試験で涙液分泌低下。

・蛍光染色またはローズベンガル試験陽性。

・CRP陽性、赤沈亢進。

治療

・人工涙液、人工唾液の乾燥症状に対する対症療法が主体。

・唾液分泌促進薬(セビメリン、ピロカルピンなど)

・唾液腺腫脹や合併した膠原病の治療(副腎皮質ステロイド投与)

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