レジンジャケットクラウン(2020年1月28日更新)【クラウン・ブリッジ学】



光重合による歯冠用硬質レジンを用いて製作した全部被覆冠。他にも、近年、開発された高フィラー含有のハイブリッド型コンポジットレジンを用いた全部被覆冠もこれにあたる。

特 徴

金属の裏打ちがないため審美的に優れている。従来の硬質レジンによるクラウンは引張強さや製作の容易さ、コストの面などでオールセラミッククラウンより優れていたが、口腔内における化学的安定性や生体親和性、耐摩耗性、吸水性などでは劣っていた。

しかし、近年のハイブリッド型コンポジットレジンはこれらの欠点を著しく改善。前歯部だけでなく臼歯部の使用も可能となっている。

・従来型の場合、強度が低いためブリッジの支台装置には使用できないと考える。

・歯髄の有無を問わずに使用可能。ただし、削除量が多いので有髄歯に用いるときは注意が必要。

適応症

基本的にはオールセラミッククラウンと同様。審美性の要求される部位。とくに単独冠として適応される。

・隣接面から唇(頬)側に達する広範囲の嗣蝕

・変色歯

・エナメル質形成不全歯や形態異常歯

・外傷による破折歯など。

辺縁形態

・全周ヘビーシャンファーまたはショルダー



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