【歯科医師国家試験】口腔外科学:顎関節症



【一般問題】

96D6
顎関節前方脱臼でみられるのはどれか。
(1)閉口障害
(2)耳珠前方の陥凹
(3)頬骨弓下部の膨隆
(4)眼裂閉鎖不全
(5)頬部知覚麻痺
a (1)、(2)、(3)  b (1)、(2)、(5)  c (1)、(4)、(5)
d (2)、(3)、(4)  e (3)、(4)、(5)

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98C23
右側の非復位性顎関節円板前方転位でみられる症状はどれか。
a 開口路の右側偏位
b 右側顎関節のクリック音
c 右側耳前部の腫脹
d 右側耳前部の自発痛
e 右側側方運動の制限

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98D13
25歳の男性。閉口不能を主訴として来院した。両側耳前部の陥凹と疼痛、流涎、鼻唇溝の消失および発音障害を認める。
考えられる処置はどれか。
(1)Hippocrates法
(2)オトガイ帽装着
(3)顎関節授動術
(4)囲繞結紮
(5)顎間固定
a (1)、(2)、(3)  b (1)、(2)、(5)  c (1)、(4)、(5)
d (2)、(3)、(4)  e (3)、(4)、(5)

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99D12
顎関節脱臼の整復法はどれか。
(1)Borchers法
(2)Hippocrates法
(3)Obwegeser法
(4)Tennison法
(5)Wassmund法
a (1)、(2)  b (1)、(5)  c (2)、(3)  d (3)、(4)  e (4)、(5)

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100B81
79歳の女性。閉口障害を主訴として来院した。約3か月前あくびの後に閉口困難となったが自力整復が可能であった。その後たびたび同様の状態を生じ自力整復が不可能になったという。無歯顎であるが義歯は使用していない。初診時に徒手的整復を試みたが不可能であった。
次に行う処置はどれか。
a 関節円板切除術
b 顎関節制動術
c 筋弛緩薬の静脈内投与
d 関節腔内洗浄療法
e チンキャップ装着

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101A79
顎関節症に対する顎関節腔内穿刺法で注入するのはどれか。
a 蒸留水
b エタノール
c アミノグリコシド系抗菌薬
d 金チオリンゴ酸ナトリウム
e ヒアルロン酸ナトリウム

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101B67
右側顎関節の復位性関節円板前方転位症例に特徴的な所見はどれか。
a 閉口時の運動障害
b 右側関節円板の癒着
c 右側側方運動時の下顎運動制限
d 最大開口時のオトガイ部左側偏位
e 右側顎関節の相反性クリッキング

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102A47
臼歯部開咬の原因となるのはどれか。2つ選べ。
a 変形性顎関節症
b リウマチ性顎関節炎
c 非復位性関節円板後方転位
d 前歯接触型スプリントの常時使用
e 下顎前方整位型スプリントの常時使用

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102A62
小児期に発症した顎関節強直症にみられるのはどれか。すべて選べ。
a 反対咬合
b 開口障害
c 小下顎症
d 下顎頭肥大
e 耳珠前方の陥凹

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104C103
復位性顎関節円板前方転位で特徴的な所見はどれか。1つ選べ。
a 開口制限
b クレピタス
c クリッキング
d 咀嚼筋の圧痛
e 咬合時の顎関節痛

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105A88
開口障害の原因となるのはどれか。2つ選べ。
a 破傷風
b 唾石症
c 上顎洞炎
d 顎放線菌症
e 顔面神経麻痺

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105C86
復位を伴う関節円板前方転位で正しいのはどれか。1つ選べ。
a 自発痛を伴う。
b 関節雑音を伴わない。
c 最大開口量が制限される。
d 片側性の場合には開口運動路は患側に偏位する。
e パノラマエックス線写真で関節円板の位置を確認する。

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107C81
両側下顎頭の著しい吸収によって生じるのはどれか。1つ選べ。
a 前歯部開咬
b 下顎近心咬合
c 前歯部反対咬合
d 下顎空隙歯列弓
e 下顎狭窄歯列弓

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109A36
顎関節症の不可逆的療法はどれか。2つ選べ。
a 咬合調整
b 薬物療法
c 開口訓練
d 関節円板切除術
e スプリント療法

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109A63
筋性開口障害における疼痛好発部位はどれか。2つ選べ。
a 咬筋
b 側頭筋
c 顎舌骨筋
d 胸鎖乳突筋
e 顎二腹筋前腹

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【臨実問題】

96D35
38歳の男性。開口障害を主訴として来院した。3歳時に右側中耳の手術を受けた。成長につれ開口障害を自覚するようになったという。初診時の口腔内写真(別冊No.00)、側方単純エックス線写真(別冊No.00)および両側顎関節断層エックス線写真(別冊No.00)を別に示す。


適切な治療法はどれか。
a スプリント療法
b 関節腔穿刺法
c 関節円板切除術
d 顎関節授動術
e 下顎枝矢状分割術

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96D38
60歳の男性。閉口障害を主訴として来院した。昨日から閉口不能と流涎とが認められるようになったという。初診時の側貌写真(別冊No.00)とエックス線写真(別冊No.00)とを別に示す。

適切な処置はどれか。
(1)筋弛緩薬の投与
(2)マイオモニターによる筋訓練
(3)徒手整復
(4)オトガイ帽の装着
(5)顎関節授動術
a (1)、(2)  b (1)、(5)  c (2)、(3)  d (3)、(4)  e (4)、(5)

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97D51
44歳の女性。開口障害を主訴として来院した。19年前に頭部を強打したという。開口時の痛みはない。初診時のエックス線写真(別冊No.00)を別に示す。

疑われる疾患はどれか。
a 下顎頭肥大
b 顎関節症
c リウマチ性顎関節炎
d 顎関節強直症
e 化膿性顎関節炎

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99C46
次の文により46、47の問いに答えよ。
40歳の女性。開口障害を主訴として来院した。2年前からクリック音が持続していたが、2日前に消失して開口障害が発現したという。咬合時の口腔内写真(別冊No.00)と痛みを伴わない最大開口時の口腔内写真(別冊No.00)とを別に示す。

46 疑われる原因はどれか。
a 関節包の拡大
b 関節円板転位
c 下顎頭の偏位
d 咬筋肥大
e 関節の骨性癒着

47 次に行う画像検査法として最も適切なのはどれか。
a CT
b MRI
c 超音波検査
d シンチグラフィ
e エックス線断層撮影

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99C49
67歳の女性。咀嚼障害を主訴として来院した。15年前から徐々に上下顎前歯の間隙が大きくなってきたという。初診時の中心咬合位での口腔内写真(別冊No.00)と研究用模型が最も安定する位置の写真(別冊No.00)とを別に示す。

考えられる原因はどれか。
a 舌突出癖
b 外側翼突筋の過緊張
c 下顎頭の骨吸収
d 咬筋肥大
e 筋突起への骨添加

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99D42
60歳の男性。左側顎関節部の自発痛を主訴として来院した。3日前から開口障害を自覚し、昨夜から軽度の発熱、顎関節部の腫脹、自発痛および咀嚼障害があるという。初診時の顔貌写真(別冊No.00)と咬合時の口腔内写真(別冊No.00)とを別に示す。初診時の検査結果の一部を表に示す。


赤血球:411万/μl
ヘモグロビン:12.6g/dl
ヘマトクリット:37.4%
白血球:17,500/μl
血小板:17.9万/μl
C反応性タンパク:2.4mg/dl

投与するのはどれか。2つ選べ。
a 精神安定薬
b 筋弛緩薬
c 消炎鎮痛薬
d 抗腫瘍薬
e 抗菌薬

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100D48
73歳の女性。閉口不全を主訴として来院した。3日前から自覚していたという。初診時のエックス線写真(別冊No.00)を別に示す。

正しいのはどれか。2つ選べ。
a 下顎を後方に牽引して徒手整復する。
b Borchers法で整復する。
c チンキャップを装着する。
d 顎関節授動術を行う。
e 顎関節円板切除術を行う。

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101C10
次の文により10、11の問いに答えよ。
64歳の女性。開口時の左側顎関節部の疼痛と開口障害とを主訴として来院した。初診時の左側顎関節部の開閉口時MR画像(別冊No.00)と治療用装置装着時の口腔内写真(別冊No.00)とを別に示す。


10 MR画像にみられる異常所見はどれか。
a 滑膜炎
b 円板転位
c 円板後組織の穿孔
d 関節結節の平坦化
e 下顎頭の変形

11 治療用装置を装着する目的はどれか。2つ選べ。
a 顎関節負荷の軽減
b 咬合性外傷歯の判定
c ブラキシズムの発現防止
d 咬合力の増大
e 閉口筋の緊張緩和

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101C37
59歳の男性。閉口障害を主訴として来院した。昨日あくびをした際に突然口が閉じなくなったという。患者の前方に立って徒手整復を行うこととした。初診時の顔貌写真(別冊No.00)と口腔内写真(別冊No.00)とを別に示す。

適切なのはどれか。
a 下顎前歯部に指をかけて下方に押し下げる。
b 下顎前歯部に指をかけて後方に押す。
c 下顎前歯部に指をかけて手前に引く。
d 下顎臼歯部に指をかけて後方に押す。
e 下顎臼歯部に指をかけて下方に押し下げる。

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102C27
26歳の女性。左側顎関節部の疼痛を主訴として来院した。1週前の起床時に左側顎関節部のクリックの消失と疼痛とを自覚したという。最大開口時の写真(別冊No.00)、最大開口量計測時の写真(別冊No.00)及び閉口時の左側顎関節部エックス線写真(別冊No.00)を別に示す。

最も疑われるのはどれか。1つ選べ。
a 円板穿孔
b 顎関節脱臼
c 変形性顎関節症
d 復位性関節円板前方転位
e 非復位性関節円板前方転位

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102C39
57歳の女性。開口障害を主訴として来院した。1週前に口が開かなくなったという。開口量は30mmで左側顎関節部の圧痛と開口時痛とがある。初診時の最大開口時の写真(別冊No.00)と左側顎関節部の開閉口時のMRI(別冊No.00)とを別に示す。

まず行う処置はどれか。2つ選べ。
a 咬合調整
b 顎間固定
c 消炎鎮痛薬投与
d 中枢性筋弛緩薬投与
e 徒手的関節円板整位術

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103B39
25歳の男性。開口障害を主訴として来院した。4か月前から口が開かなくなり、2か月前から近医にてスプリント治療と疼痛時の消炎鎮痛薬投与とを受けていたという。初診時の最大開口量は30mmで、左側顎関節部の圧痛と開口時痛とを認める。初診時の開口時顔貌写真(別冊No.00)、エックス線写真(別冊No.00)及び左側の開閉口時MRI(別冊No.00)を別に示す。


適切な対応はどれか。1つ選べ。
a 経過観察
b 咬合調整
c 顎関節円板切除術
d 関節腔内洗浄療法
e 中枢性筋弛緩薬の投与

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103D50
41歳の女性。前歯部での咀嚼障害を主訴として来院した。最近になって急に前歯部の開咬が悪化したという。起床時に手指のこわばりを認めるが数分間で改善するという。仰臥位を取らせたり、硬固物を咀嚼させると下顎が後退し、前歯部の開咬が悪化する。初診時の口腔内写真(別冊No.00)とエックス線写真(別冊No.00)とを別に示す。
★★
必要な検査はどれか。2つ選べ。
a MRI
b 超音波検査
c 免疫学検査
d 筋電図検査
e ポリソムノグラフィ検査

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104B52
次の文により52、53の問いに答えよ。
42歳の男性。開口時の疼痛を主訴として来院した。昨夜食事時に左側耳珠前方に激痛が生じ、以後開口時に痛みがあるという。同部に圧痛を認める。開口度は15mmである。エックス線写真では下顎の運動制限の他に異常を認めない。初診時のMRI(別冊No.00)を別に示す。

52 左側顎関節部のMRIで観察できるのはどれか。1つ選べ。
a 下顎頭の骨棘
b 下顎頭の骨壊死
c 関節円板の穿孔
d 関節円板の後方転位
e 上関節腔の滑液貯留

53 適切な対応はどれか。1つ選べ。
a 顎関節授動術
b 抗菌薬の投与
c 顎運動制限の指導
d Hippocrates法による整復
e 関節円板のマニピュレーション

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107C105
顎関節疾患の手術を行う際の皮膚切開図(別冊No.00)を別に示す。

矢印で示す切開法を選択する理由はどれか。2つ選べ。
a 術野の確保
b 浮腫の予防
c 関節包の保護
d Frey症候群の予防
e 顔面神経損傷の回避

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108B46
11歳の女児。左耳前部の痛みと開口障害を主訴として来院した。管楽器練習中に顎関節部に痛みが起こり、口が開きにくくなったという。無痛的最大開口域は35mmであった。顎関節症と診断し、ホームケアを行うこととした。初診時の口腔内写真(別冊No.00)とエックス線写真(別冊No.00)を別に示す。

初期に行うべき指導事項はどれか。2つ選べ。
a 大開口は避ける。
b 左側臥位で寝る。
c 管楽器の練習は休む。
d 上下の歯は日中接触させる。
e 硬い食品を中心とした食事をする。

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108D44
77歳の女性。閉口できないことを主訴として来院した。昨夜の夕食から食べにくくなると共に、耳前部に疼痛が出現したという。以前から数回同じ症状を繰り返しているという。初診時のエックス線写真(別冊No.00)と治療のために行う手術の模式図(別冊No.00)を別に示す。


本術式の目的はどれか。1つ選べ。
a 上関節腔の開放
b 関節結節の平坦化
c 関節周囲組織の瘢痕化
d 下顎頭の前方滑走の制限
e 関節円板の前方転位の防止

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108D52
29歳の女性。開口困難を主訴として来院した。数年前から開口時に関節部にクリック音があったが現在は消失している。受動的開口域は26mmであった。初診時に測定した左右側方限界運動と最大開閉口運動を行う際の下顎切歯点の運動路の正面観(別冊No.00)を別に示す。

考えられる診断名はどれか。1つ選べ。
a 右側復位性関節円板障害
b 左側復位性関節円板障害
c 両側復位性関節円板障害
d 右側非復位性関節円板障害
e 左側非復位性関節円板障害
f 両側非復位性関節円板障害

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109B6
42歳の女性。顔面部の開口時痛を主訴として来院した。3か月前から頰部に疼痛を認めるという。最大開口量は42mmであり、開口時の顕著な下顎偏位は発現しないものの、咬筋の圧痛が認められた。疼痛を認める部位を指した写真(別冊No.00)と左側顎関節のMRI(別冊No.00)を別に示す。

適切な治療法はどれか。2つ選べ。
a 筋のストレッチ
b ヒアルロン酸の投与
c 副腎皮質ステロイド薬の投与
d パンピングマニピュレーションの実施
e スタビライゼーションスプリントの使用

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109C96
70歳の女性。左側顎関節の運動痛を主訴として来院した。開口時に顎関節雑音を認めるという。開口制限は認めない。顎関節の歯科用コーンビームCT(別冊No.00)を別に示す。

処置として適切なのはどれか。2つ選べ。
a ストレッチ
b NSAIDs投与
c スプリント装着
d マニピュレーション
e 顎関節鏡視下剥離授動術

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