【小児歯科学】小児の咬合:クラウンループ・バンドループ



クラウンループは片側の第一乳臼歯または第二乳臼歯の喪失への空隙保持を目的としている。

クラウンループは支台歯に既製冠を、バンドループにはバンドを用いる。どちらの適応とその目的は同じである。

参考となる過去問はこちらから

特徴

適応症

・片側性乳臼歯1歯早期喪失例で、喪失部後方に歯が存在
・支台歯が健全である症例
・適応時期はHellmanの歯齢ⅡA〜ⅢB

長所

・患児が外すことがない。
・製作が容易。
・違和感が少ない。
・支台歯の機能を制御しない。
・水平的空隙の保持が確実である。

短所

・片側1歯の喪失例にしか応用できない
・咀嚼機能は回復されない
・対合歯の挺出を防止できない
・既製冠の場合は、支台歯形成を行う。

術式

① 固定歯となる乳歯冠を適合し印象採得

② 金属冠が装着された作業模型上でループを屈曲する

ループの頬舌幅は後継永久歯より少し広くする

ループ先端は接触点直下に接するように屈曲する

⑤ 屈曲した乳歯冠をろう着する

⑥ 仕上げ研磨後に、口腔内に装着する

製作時のポイント

②:クラウンををつけた状態で印象を行い、クラウンを印象体へ戻す。

③:ループの幅径は7~8mm程度、ループの太さは0.9mmぐらい。



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