【小児歯科学】小児の歯冠修復:メタルインレー



インレー修復には、材料として、金属、コンポジットレジン、陶材がある。

しかし、乳臼歯で用いられる材料は、永久歯で使用されるような金銀パラジウム合金ではなく、銀合金を主体とする。

参考となる過去問はこちらから

特徴

適応症

・乳臼歯のⅠ、Ⅱ級窩洞
・近遠心の両面を含め3面以上の窩洞
・咬頭が含まれる窩洞

長所

・物理的強度が強い。
・確実に接触点の回復が行える。
・複雑で広範囲な窩洞修復が可能である。
・口腔外で研磨ができる。

短所

・来院回数が多くなる。
・技工操作を必要とする。
・歯質切削量が多くなる。
・審美性に劣る。

術式

① 局所麻酔

② 窩洞形成:ダイヤモンドやカーバイドバーなどを使用。窩洞を深くできないことから保持溝を付与することがある。

③ 印象採得:2級窩洞の場合は歯肉圧排が必要な時がある。

④ 咬合採得:バイトワックスを軟化して咬ませる。

⑤ インレー製作

⑥ 試適・仕上げ研磨:合着前の仮封剤の脱離には気をつける。

⑦ セメント合着:合着材としてはグラスアイオノマーセメントや接着性レジンセメントを使用する。

術式のポイント

乳歯の形態状、窩洞を深く形成することができない。したがって、頬舌面に保持溝を設けることがある。

予防拡大をしつつ、保持の部分を補ったものをWilletのインレー窩洞という。



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