現在は、齲蝕の軽症化や審美性の観点から使用頻度は減少している修復。
予後が不良な症例などに対して即日修復が可能という点から既製冠が多く用いられている。
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特徴
適応症
・齲蝕感受性が高い乳臼歯
・多数歯面にわたる齲蝕
・歯冠崩壊が著しい歯
・歯髄処置を施した歯
・保隙装置の支台歯
・形成不全のある乳臼歯
長所
・即日修復が可能である。
・多歯面齲蝕に有利である。
・保持が良好である。
・障害児の修復に適する。
・歯質の切削量が比較的少ない。
短所
・自由な形態付与は困難である。
・審美性に欠ける。
・咬耗により穿孔することがある。
・歯頸部の適合には熟練が必要である。
術式
① ラバーダム法・軟化象牙質の除去:必要に応じて支台築造を行う。
② 支台歯形成
・咬合面は深さ1mmのガイドを目安に逆屋根状に形成する。
・隣接面はステップを作らないように隣接面部がほぼ平行になるように形成する。
・頬側面は2面形成、舌側面はわずかに削合する。
・形成マージンは歯肉縁下約0.5mmで、ナイフエッジにする。
・仕上げは支台歯全体が丸みを帯びるような形態にする。
③ 乳歯冠の調整
・ノギス等を使用して支台歯に適した大きさを使用。
・下縁の余剰分を金冠バサミで切除し、カーボランダムを用いて調整する。
・Gordonのプライヤーを用いて冠縁を内側へ絞り込む。
・必要に応じて咬合面調整鉗子で調整する。
④ 合着
・既製乳歯冠内に気泡が入らないようにセメントを満たす。
・歯肉縁下の余剰セメントはフロス等を用いて除去する。
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