食事場面の評価(計7問)
111B80
あ75歳の男性。食事摂取の困難を主訴として、介護老人福祉施設から訪問歯科診療の依頼があった。約1か月前から食事時間が延長し、摂取量は著しく減少していると いう。認知症はあるが他に特記すべき疾患はない。BMIは18.1であった。使用中の義歯に問題はなかった。食事観察では、隣席の入所者の動きに気をとられ、しばしば食事を中断していた。過去1年間の体重変化を図に示す。
あ適切な対応はどれか。2つ選べ。
a 経過を観察する。
b 胃瘻の造設を勧める。
c 嚥下機能訓練を行う。
d 声かけをして食事を促す。
e 栄養補助食品の摂取を勧める。
113C16(解答なし)
あミールラウンドで食形態を選択するのに最も有用なのはどれか。1つ選べ。
a 咀嚼能力検査
b フードテスト
c 嚥下内視鏡検査
d 改訂水飲みテスト
e 反復唾液嚥下テスト
114A46
あ82歳の女性。食事中のむせを主訴として訪問歯科診療の依頼があった。 Alzheimer 型認知症で施設に入所している。ミールラウンドで食事の観察を行ったところ、食形態は普通食で、多量の食物を急いで掻き込む動作がみられた。初診時の口腔内写真(別冊No.16)を別に示す。口腔機能評価の結果を表に示す。
あ口腔衛生指導とともにまず行うのはどれか。1つ選べ。
a 嚥下訓練
b 構音訓練
c 義歯の新製
d 舌抵抗訓練
e 食形態の指導
115C60
あ82歳の女性。最近むせるようになったことを主訴として家族と来院した。7年前から認知症と診断され、現在全介助であるという。1年前から食事に時間がかかるようになり、最近ではお茶でよくむせるという。誤嚥性肺炎の既往はない。口腔清掃状況は良好であった。初診時の摂食姿勢の写真(別冊No.22A)ととろみをつけた飲み物の摂食指導後の姿勢の写真(別冊No.22B)を別に示す。
あ指導後はむせずに嚥下できた。次に行うのはどれか。1つ選べ。
a 横向き嚥下
b 嚥下の意識化
c 食環境の改善
d 食内容の指導
e ブローイング訓練
116C80
あ88歳の男性。介護者から食事時間の延長が認められるとの訴えがあり、歯科訪問診療を行った。Lewy小休型認知症の診断を受けて特別養護老人ホームに入所中であり、生活全般にわたり全介助を必要としている。現在の食形態はミキサー食である。上顎義歯を有していないが、家族は積極的な歯科治療を望んでいない。初診時の口腔内写真(別冊No.33)を別に示す。
あまず行うのはどれか。2つ選べ。
a 間接訓練
b 舌圧検査
c 口腔衛生管理
d 嚥下内視鏡検査
e 食事場面の評価
117D30
あ78歳の男性。食事に時間がかかることを主訴として施設から歯科訪問診療の依頼があった。2か月前に脳梗塞の診断を受けたが、現在も普通食を自力摂取しており、液体にはとろみをつけていないがむせは認められないという。誤嚥性肺炎の既往はない。口腔衛生指導後に行った口腔機能検査の結果、口腔機能低下症には該当しなかったが、オーラルディアドコキネシスで「パ」音のみ5回(基準値6回)であった。初診時の安静時顔面写真(別冊No.4A)と口腔内写真(別冊No.4B)を別に示す。

あ主訴の改善のために次に行うのはどれか。1つ選べ。
a 味覚検査
b 嚥下造影検査
c 嚥下内視鏡検査
d ミールラウンド
e 改訂水飲みテスト
118B28
あ片麻痺があり、咽頭残留や誤嚥のリスクが高い摂食嚥下障害患者への食事時の指導で正しいのはどれか。3つ選べ。
a 頸部を健側に向ける。
b 体幹は健側を下にする。
c 複数回嚥下を心がける。
d 液体にはとろみをつける。
e ペースを早めて食事時間を短くする。


コメントを残す