【口腔外科学】残存嚢胞(残留嚢胞)・歯周嚢胞



歯周嚢胞・残留嚢胞

歯周嚢胞

半埋伏または完全萌出した生活歯の歯周炎(歯周ポケット)から歯頸部歯根側面に生じる嚢胞。炎症性傍側性嚢胞とも呼ばれる。下顎智歯部歯冠遠心部または頰側に発生した歯周嚢胞の場合は、Hofrath 嚢胞とも呼ばれる。さらに、小児の下顎第一大臼歯の頰側面に生じたものを下顎感染性頰部嚢胞という。

好発年齢・好発部位

・ 頻度としてはまれ。

・多くは歯の萌出時の歯冠周囲炎と考えられている。

・下顎臼歯部の遠心ないし頰側面の顎骨内に好発。

検査所見

・ エックス線写真上では、萌出した歯冠の遠心に境界明瞭、単胞性、類円形の透過像。

・ 嚢胞壁は非角化性重層扁平上皮。内容物にコレステリン結晶を含むことがある。

治療

・原因歯の抜去と嚢胞摘出である。治療後の再発傾向はない。

残存嚢胞(残留嚢胞)

原因歯を抜歯後に残留した歯根嚢胞や、部分的に取り残された上皮性歯根肉芽腫が新たに嚢胞様になったもの。



コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください