上顎洞炎(2019年11月23日更新)【口腔外科学】



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病態

・感染源で鼻性と歯性に分けられる。 歯性は片側性に鼻性は両側性にみられることが多い。

①鼻性上顎洞炎:慢性鼻炎

②歯性上顎洞炎:歯性感染症、外傷など

歯性感染症では上顎洞と近接する上顎の第一・第二大臼歯の根尖病変が原因となりやすい。

症状

・鼻閉感や頭痛、鼻腔からの排膿(鼻漏)。

・上顎臼歯部歯肉頬移行部の発赤や腫脹、圧痛、違和感、鈍痛など。

・頻度の高い疾患であり、歯性感染や抜去歯迷入と関連の出題が多い。

検査所見

画像所見

・上顎洞のエックス線不透過性の亢進:液面形成や粘膜肥厚像としてみられる。

・原因歯の歯槽硬線消失

・上顎洞底線の消失がみられることもある。

上顎洞癌では上顎洞壁の破壊像がみられるが、上顎洞炎では、上顎洞壁は残存していることが多い。

治療

・急性期では、抗菌薬や抗炎症薬の投与。

・消炎後に原因歯の治療(感染根管治療や抜歯など)

・抜歯後に上顎洞穿孔と排膿がある場合は上顎洞洗浄療法

・上記の治療が改善しない場合は、上顎洞根治術(Caldwell-Luc 法、和辻ーDenker 法)、鼻腔内視鏡手術

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