根管形成の術式(2020年1月11日更新)【歯内療法学】



根管形成の術式

根管形成の術式

規格形成法(標準的形成法)

1960年代初頭に根管切削川器具および根管充填材の規格化と共に提唱された古典的方法。側方加圧根管充填法に適している。

彎曲が少ない根管を比較的細く形成する場合に適している。

術式

① 根管上部のフレアー形成から作業長の決定

② 10-15号ぐらいのKファイルなどで生理学的根尖孔まで形成。

③ 作業長を変えずに順次太いサイズの器具に進む。

④ 3サイズ程度大きい器具で根尖狭窄部の形成を終了する。これによりアピカルシート(アピカルストップ)が形成される。

⑤ 生理学的根尖孔から歯冠側約3mmの範囲をアピカルカラーとして維持した状態で、ファイリング操作やあるいは回転切削器具でフレアー形成を行うこれにより根管上部から中央部にテーパーが作られる。

ステップバック形成法

彎曲狭小根管の根尖部の直線化を避けること尖孔までの形成を比較的小さいサイズにとどめることに適している術式。 根尖1/3程度の部位には規格形成法よりも大きいテーパーを付与する。この根尖部のフレアー形成により機械的清掃が促進され、なおかつ洗浄液が根尖部まで到達しやすくなる。

代表的な術式を以下に示す.

術式

① 根管上部のフレアー形成から作業長決定。

② 10-15号ぐらいのKファイルなどで生理学的根尖孔まで形成。 先端に抵抗を感じた器具から1〜2サイズ太い器具まで形成を進める。

③ 根尖部のフレアー形成。順次作業長を短縮させながら形成していく。

④ 歯冠側の根管に手用ファイルあるいは回転切削器具(ゲーツグリデンドリルなど)でフレアー形成を行う。これにより根管上部から中央部にテーパーが付与される.

クラウンダウン形成法

根管上部のフレアー形成に続いて中央部から根尖部に向かって形成を進める方法。太い器具から細い器具の順に作業長を増加させながら形成を進める。Ni-Tiロータリーファイルに対する標準的な術式とされている。



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